コザ走って初戦突破 全国高校ラグビー


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
コザ―関商工 前半3分、先制のトライを決めるWTBの狩俣寛也=27日、東大阪市の花園ラグビー場第3グラウンド(平安太一撮影)

 第92回全国高校ラグビー大会は27日、東大阪市の花園ラグビー場で開幕、1回戦8試合を行い、県代表のコザは35―21で関商工(岐阜)に勝利して2回戦進出を決めた。

コザは前半、WTB狩俣寛也が2本のトライを決めて先手を取った。関商工に攻め込まれる時間も目立ったが、力強いタックルでピンチを脱した。コザは30日午前10時15分からシードの大阪朝鮮高(大阪第2)と2回戦を戦う。試合に先立つ開会式では堂々とした入場行進を見せた。
 このほか、遠軽(北北海道)が坂出工(香川)に70―7で快勝して41大会ぶりに初戦を突破した。国学院栃木、尾道(広島)高鍋(宮崎)なども2回戦に進んだ。国学院栃木は土佐塾(高知)に93―0で大勝。尾道は岡谷工(長野)を31―7で退けた。高鍋は朝明(三重)に22―19で逆転勝ち。日川(山梨)長崎南山、荒尾(熊本)も2回戦進出を決めた。

◆持ち味発揮 狩俣3T
 WTBの狩俣寛也は試合前、當眞豊監督から声を掛けられた。「いつも通りの力を出して頑張ってこい」。監督の言葉を胸に花園の芝を踏んだ背番号14は、得意とする足を使ったラグビーを発揮し、3トライを決める大活躍を見せた。「いいプレーを見せようと思うとミスするので、いつも通りできて良かった」と満足そうな笑顔で話した。
 最初は前半3分だった。左ラックからSH比屋根裕樹、SO桑江健一郎とつながり、桑江が右サイドに放ったロングキックに狩俣が走り込んで先制のトライを決めた。同22分にも同様の展開から狩俣が2本目のトライで追加点を奪った。
 「チャンスがあればチームに貢献したかった」と振り返る狩俣は「大舞台で全選手のコンディションが良かったからトライにつながった」とチームプレーで得点を奪ったことを強調した。
 前半は13―0で折り返したが、後半に関商工に攻め込まれ、一時は9点差にまで詰め寄られた。だが、最後はWTB當眞皐が約60メートルを独走してトライし、突き放した。それでも當眞は「ペナルティーなど細かいミスが多かった」と反省。「次はシード校なので小さなミスが命取りになる」と次戦に向け課題克服を誓った。
 當眞監督は「今日は緊張していたが、決定力はある。落ち着けば大丈夫だ」と選手らの活躍に期待した。(平安太一)