THE BOOMの「島唄」 発表20年記念し映画


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
黒木の植樹場所にたち、子どもたちの前でプロジェクトへの思いを語る宮沢和史さん=27日、読谷村の座喜味城跡公園

 【読谷】「THE BOOM」が1992年に発表した「島唄」のヒットから20年。作詞・作曲した宮沢和史さんと映画監督の真喜屋力(つとむ)さんは27日、この20年を振り返る短編ドキュメンタリー映画の撮影を読谷村で始めた。

3月の沖縄国際映画祭に出品する。
 歌と共に歩んだ沖縄の20年を振り返るとともに、100年後に県産の黒木で三線を奏でようと呼び掛けて7月に始まった植樹事業「くるちの杜100年プロジェクト」もフィルムに収める予定だ。映画を企画し、主演を務める宮沢さんは「20年を振り返るだけでなく、未来の沖縄を描く議論のきっかけになるような映像にしたい」と意気込みを語った。
 撮影は来年1月まで。20年前のミュージックビデオに出演した人たちに20年を振り返ってもらうほか、民謡歌手・知名定男さんへのインタビューも予定する。映画の監督を務める真喜屋さんは「20年の時間の流れと、未来に続く思いを描きたい」と話した。
 島唄以来、沖縄に関わってきた宮沢さんは、「沖縄の人は自分の“島”を誇れるようになった」と20年の変化を語る。芸能や歴史、文化を見詰め直すことで元気を取り戻した沖縄を見たという。27日は村の座喜味城跡公園で、三線を学ぶ村の子どもたち40人と撮影した。宮沢さんは「民謡は教えた人から受け継ぐことが神髄だ。みんなが受け継いだ芸能がこれから生まれる子どもに伝わるよう願っている」と語り掛けた。