バスケットの第47回県中学校新人大会最終日は29日、読谷中学校体育館で男女の準決勝、決勝を行い、男子決勝は美東が57―42であげなを下して、6年ぶり8度目の頂点に立った。女子はコザが61―38であげなを制し、4年連続11度目の栄冠に輝いた。
男女それぞれの上位4チームは、来年2月に開催される県選抜優勝大会へのシード権を得た。
◆復帰の主将全開/コザ屋宜 感謝をプレーで表現
安定した守りとボールに対する執着心が上回ったコザが、夏から続くあげなとの3度目の対決を制した。気を吐いたのが、左足首をねんざし、準々決勝、準決勝を欠場した主将の屋宜百合香。2本の3点シュートを含む18得点で、チームに4連覇を引き寄せた。
屋宜は立ち上がりからエンジン全開。足の故障を感じさせない切れのある動きでマークを振り切り、次々シュートを決めた。守備でもスチールを連発。エースにつられるように、コザはルーズボールに全員で飛び込み、ボールを死守する強い気持ちを見せた。
普段は屋宜と、副主将のセンター宇良彩沙の県選抜メンバー2人が柱。だが、屋宜の穴は「全員でカバーし合った。(屋宜を)決勝まで連れて行こうと思い、声を出した」と宇良。松島良和コーチは「絶対に勝つという気持ちでまとまった」ことを勝因に挙げた。
屋宜は「本当にありがたかった」と決勝に押し上げたメンバーに感謝し「その分、決勝は自分が決めるつもりだった」と笑顔を見せた。
8月のポッカ杯は3点差、11月の地区秋季では6点差。2桁点差をつけた今回は、堅守に自信を得た一方で「相手エースに点を与え過ぎた」(宇良)と、2カ月後の県選抜に向け、しっかりと課題を見据えていた。(新垣梨沙)
◆奮闘23得点 あげなの屋宜主将
11月の地区秋季大会に続き、コザに苦杯をなめたあげなだったが、1人でチーム得点の半分以上の23得点を稼いだ主将・屋宜可奈子の奮闘が光った。前半の14点はすべて屋宜の得点だった。
持ち味の守備で前からプレッシャーを与えてボールを奪い、攻撃につなげたあげな。だが、シュートがことごとくリングに嫌われた。「気持ちの面で負けていた」と屋宜は振り返った。
来年2月には県選抜を控える。「気持ちの面から作り直したい」と固い決意を見せた。
◆怒濤の6連続3P 男子・美東
カットインや速攻などで前半に2桁点差をつけた美東は、ゴール下の要・ジョーンズ健太郎がファウルを重ねてベンチに下がった直後の3クオーター残り2分、あげなの猛攻でついに同点に持ち込まれた。
だが、ここから美東のシューター陣が奮起した。ゲームキャプテンの工藤塁がドライブインで相手守備の注意を中へと向かせ、マークの薄くなった外角へとパス。島袋海斗と當眞慧策の2人が怒涛(どとう)の6連続3点シュートを決め、再び2桁リードを奪った。
「ノーマークをつくって2人にパスすることを意識した」と工藤。チーム最多の工藤の14得点に次ぐ13得点を挙げた島袋は「塁からのパスが良くて、シュートを思い切り打てた」と笑顔を見せた。
今チームでの県制覇は初。仲松俊郎コーチは「チャレンジャーの気持ちだった。皆苦しい時によく我慢した。島袋も意地を見せてくれた」と健闘をたたえた。
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