公室長、年明け訪米 普天間「県外」を伝達


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又吉進知事公室長

 県の又吉進知事公室長は来年1月10日ごろ訪米し、米軍普天間飛行場の県外移設を求める県の姿勢が変化していないことなどを米政府に直接伝達する。オバマ米大統領は1月21日に2期目の就任式を行うことから、県の考えをあらためて米側に正確に伝える。

安倍晋三首相は就任式前後に訪米し、日米首脳会談を予定している。
 安倍政権は日米合意に沿って名護市辺野古への移設を推進する方針のため、県として首脳会談に先立ち、県外移設を求める方針が揺らいでいないと米側にくぎを刺す狙いがある。
 又吉公室長は、国務省のナッパー日本部長や国防総省のジョンストン北東アジア部長らと会談する方向で調整している。
 普天間移設問題以外にも、県内で米兵事件の発生に歯止めが利かず、県民から強い抗議の声が上がっていることも説明する。米政権に影響力を持つシンクタンクの研究員らとの面談も調整している。
 2期目のオバマ政権で国防長官、国務長官が代わることから、訪米では県の立場を正確に伝えるとともに、オバマ政権のアジア太平洋地域を重視する戦略について情報収集する。
 又吉公室長は普天間飛行場への垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ配備反対を米政府に伝えるため7月に訪米した際にも、普天間の県外移設を求める県の立場を米政府に伝えていた。
 仲井真弘多知事は10月にワシントンの国務省でキャンベル国務次官補、リッパート国防次官補と会談し県外移設を求めた。
 又吉公室長は知事が安倍政権発足後も県外移設要求を堅持していることや、先の衆院選で当選した県の自民党議員全4人が県外移設を要求していることなど、県内では根強い反発がある現状を直接伝える方針だ。

英文へ→Okinawa senior official visits Washington to reiterate demand for relocation of Futenma Air Station outside of Okinawa