キングス新年祝勝 bjリーグ第21戦


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
キングス―京都 第2Q、相手コートに切り込む菅原洋介=2日、那覇市民体育館(金良孝矢撮影)

 プロバスケットボールbjリーグの琉球ゴールデンキングス(西地区1位=17勝3敗)は2日、那覇市民体育館で京都ハンナリーズ(同地区5位=12勝10敗)と今季第21戦を行い、92―77で勝利した。キングスは同地区の首位を維持しており、2位の島根とのゲーム差は3・5。

キングスは序盤、菅原洋介の3ポイントシュートなどで加点。50―33で前半を折り返した。後半は京都の早いパス回しやリング下への切り込みを抑えられず点差を詰められたが、最後は並里成の得点などで引き離した。京都との次戦は3日午後1時から同体育館で行われる。

琉球ゴールデンキングス(18勝3敗)
 92―77(21―16,29―17,15―17,27―27)
京都ハンナリーズ(12勝11敗)
 【評】立ち上がりは両チームともにシュートが決まらず、一進一退の攻防となった。第2クオーター(Q)からキングスが外からのシュートで徐々に京都を引き離して試合を優位に進めた。一方、第3Q以降は京都が素早い攻撃を見せ、キングスが押される場面が目立った。最後はキングスがチーム一体となった粘り強い攻撃を見せ、逃げ切った。(平安太一)

◆チーム全体で共通意識持った
 遠山向人HC(キングス)の話 2013年最初の試合を勝利できて良かった。今日は我慢するところやプッシュするところでチーム全体が共通意識を持ってプレーしていた。ただ、点差が離れるとリバウンドなどで雑なプレーが目立った。2戦目は40分間を集中してプレーする。

◆最高のバスケ味わえた
 浜口炎HC(京都)の話 正月の初めての試合で、いい雰囲気の中で最高のバスケを味わえた。

◆菅原 要所の3点弾
 球団動員記録となる3520人の大観衆が見守る中、キングスが2013年幕開けの京都戦を勝利で飾った。京都の巧みなパスと、ディフェンスの隙を突く速攻に何度も苦しめられた。それでも最後までチーム一丸となった攻撃で得点を重ね、逆転を許さなかった。
 試合の流れを引き寄せたのは菅原洋介だった。第1クオーター(Q)や第2Qなど要所で3ポイントシュートを決め、ディフェンスでもターンオーバーやスチールで好機を生み出した。「チームのためにプレーして、たまたまチャンスが回ってきた」。3本の3点弾を決めた背番号13は、控えめながら、充実した表情で話した。
 今シーズンは決して好調とは言えなかった。3点弾の決定率が上がらず、プレータイムが数分程度の試合もあった。自身が置かれた状況を「底辺」と語り、年末年始も練習に励んだ。そして迎えた新年最初の試合で大きな成果を残した。
 「今日は3ポイントがよく入った」と菅原。それでも自身の追い求めるバスケを「ディフェンスや速攻に絡んで、数字に出ないところで泥臭くプレーしてチームに勢いをつけること」と強調する。「まだまだ底辺だ。今の精神を忘れないようにする」。強い向上心を胸に、菅原はコートに臨む。
(平安太一)