金城(男子)上村(女子)V 県総合バドミントン


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 バドミントンの第53回県総合シングルス選手権大会最終日は6日、うるま市の石川体育館で男女の決勝を行い、男子は金城智大(沖縄水産高―東海学院大)が初優勝した。

女子は上村麻衣(沖縄銀行)が2年ぶり2度目の頂点に立った。

◆元相棒に先輩の意地/金城「気合入った」
 男子決勝は、2010年夏の「美ら島総体」で、沖縄水産高のダブルスとして共に戦った、先輩の金城智大(東海学院大)と、後輩の新垣秀治(立命館大)の対決となった。
 第1セットは果敢に攻撃を仕掛ける新垣に対し、確実に打ち返す冷静なプレーを見せた金城が先取。しかし、次第に新垣の力強いスマッシュが決まり始め、第2セットは新垣に軍配が上がった。
 1―1で迎えた最終セットも、お互い一歩も引かないシーソーゲームの展開となった。しかし、7―7で同点の場面に、新垣が打ち返そうとジャンプした際、着地に失敗。右足首を外側にひねってしまい、試合続行不可能に。棄権勝ちした金城の初優勝となった。
 意外な結末を迎えた接戦に、新垣は「小学校から常に先輩は上にいる存在。その分、勝ちたかった」と、悔しさをにじませたが「久しぶりの対戦で楽しかった」と、笑顔で振り返った。
 一方で「この大会で一番気合が入った。手ごわかった」と、成長した後輩の健闘をたたえた金城。「もし全国大会で当たったら、次はストレート勝ちする。先輩として、まだまだあいつには勝たせない」と、元相棒との再戦を心待ちにしている。
(仲本文子)

◆力強いショット 序盤からペース/上村2年ぶり頂点
 女子決勝は、上村麻衣(沖縄銀行)が、自分より身長がおよそ20センチ高い外間千奈美(石川高)を相手に、持ち前のフットワークの軽さでストレート勝ち。2年ぶりの頂点に立った。
 152センチと小柄ながらも、パワフルかつ正確なショットで序盤からペースをつかみ、第1セットは5点差で先取。第2セットもコートの前後左右をフルに使い、10点差を付けて勝利をもぎ取った。
 県内ではほぼ敵無しの上村。照準は8月に開催される、国体の九州ブロックに合わせている。昨年は上位2チームが全国進出したものの、沖縄は3位と悔しい結果だった。「今年こそ本戦に出場し、8強入りを目指す」と意気込みを語った。

男子決勝、粘り強いプレーで初優勝を決めた金城智大(東海学院大)=6日、うるま市石川体育館(諸見里真利撮影)
女子決勝を危なげないプレーで制した上村麻衣(沖縄銀行)