九州高校重量挙げ 県勢5階級頂点


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 重量挙げの第21回全九州高校競技選抜大会が12日、鹿児島県薩摩川内市入来体育館で行われ、男子62キロ級の宮本昌典(沖縄工)がスナッチ108キロの大会新を出し、ジャーク128キロ、トータル236キロで優勝を飾った。

同53キロ級の知念勇斗(豊見城)はトータル178キロ(スナッチ80キロ、ジャーク98キロ)で九州初制覇。同69キロ級の大城翔吾(南部工)はトータル212キロ(スナッチ93キロ、ジャーク119キロ)で頂点に立ち、同77キロ級は、仲西弘一(豊見城)がトータル226キロ(スナッチ95キロ、ジャーク131キロ)で制した。女子58キロ級の新垣愛恵(豊見城)はトータル134キロ(スナッチ60キロ、ジャーク74キロ)で初優勝を飾り、豊見城高が3階級制覇を果たした。男子69キロ級の宮城翔(糸満)と、同85キロ級のアンダーソン・ヨシュア(沖縄工)はそれぞれ2位。同53キロ級の友利和樹(豊見城)、同62キロ級の平仲康太郎(同)、女子53キロ級の當間星香(同)はそれぞれ3位に入った。

◆「先輩超えたい」 1年生宮本、スナッチ大会新
 「記録保持者の糸数陽一(豊見城高-日大)先輩を超えたい」。大きな目標を掲げた宮本昌典(沖縄工)が、1年ながらスナッチで糸数の記録を1キロ上回る108キロ、トータル236キロで優勝した。
 スナッチは2本目で大会記録となる108キロに挑戦。「焦って後ろに回してしまった」が、3本目は「いつも通りできた」と成功。ジャークも他とは桁違いの128キロを挙げ、早々と優勝を決めた。しかし、大会記録を狙った132キロは連続で失敗。「体力不足で疲れてしまった」と反省を口にした。
 次に控えるのは、3月の全国選抜大会。「もっと筋肉を付けて、糸数先輩とも互角に戦えるようになりたい」と、意気込みを語った。

◆ジャークで逆転 69キロ大城
 69キロ級の大城翔吾(南部工2年)はスナッチで4位だったが、得意のジャークで逆転。狙った自己ベストには届かなかったが、優勝を果たし「ほっとした」と話した。
 スナッチは1本目の試技で、試合でのベストより5キロ軽い93キロに失敗。2本目で同じ重さに成功したが、3本目は挙げられなかった。感触は良かったが「緊張していた」という。
 勝負を懸けたジャークは1、2本目とも成功させ、トップに立った。自己ベストに挑んだ3本目は挙がらなかったが、初の九州大会V。「優勝はうれしいが、記録的にはまだまだ。全国で優勝できるようしっかり足腰を鍛えたい」と話し、27日の新報旗争奪大会に向け意欲を見せた。

◆「次は全国一狙う」 53キロ知念
 男子53キロ級は知念勇斗(豊見城)が初優勝。1年生で手にした九州タイトルに「まさか1位を取れるなんて思わなかった。うれしい」と声を弾ませた。
 スナッチでは自己ベストタイの80キロを成功させた。しかし、ジャークは103キロに挑んだ3本目で失敗。「立った時は行けると思ったが、心の中では重たいと思っていた。体と心の連係がうまくいかず差せなかった」と悔しがった。
 3年までの間に、玉寄公博(南部工高-日大)の持つ記録107キロ越えを目指す。「目指すべきは全国1位。壁は厚いと思うが、練習を頑張り乗り越えていきたい」と決意を新たにしていた。