キングス連勝止まる bjリーグ第24戦


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 プロバスケットボールbjリーグの琉球ゴールデンキングス(西地区1位=20勝3敗)は13日、宜野湾市立体育館で高松ファイブアローズ(同地区7位=9勝16敗)と第2戦(今季第24戦)を行い、54―57で敗れ、連勝が5でストップした。

 2位の浜松とのゲーム差は3に縮まった。キングスは立ち上がりから決定力不足に苦しみ、19―31とリードされて前半を終えた。後半、一時は同点に追い付いたが、要所でフリースローや3点弾が外れて勝利に至らなかった。キングスの次戦は26、27の両日に滋賀県立体育館で滋賀レイクスターズと2連戦を行う。

高松ファイブアローズ(10勝16敗)
57―54(15―15,16―4,11―20,15―15)
琉球ゴールデンキングス(20勝4敗)

 【評】最後まで決定力不足を克服できなかった。ショットがことごとく外れて、今シーズン最少得点で敗れた。高松は徹底したマンツーマンディフェンスでキングスのアウトサイドからの攻撃を阻止。3ポイントシュートをいい形で打つことができなかった。終盤は並里らがインサイド攻撃で粘ったが、あと一歩及ばなかった。(平安太一)

◆勝利に導けなかった
 遠山向人HC(キングス)の話 私の40分間のゲームコーディネートがチームを勝利に導けなかった。どんなシチュエーションでもチームを勝ちに導けるコーチにならないといけない。

◆素晴らしい試合だ
 前田顕蔵HC(高松)の話 選手がディフェンスを頑張ってくれて、チームで勝ち取った素晴らしい試合だ。今日は選手がしっかり守ってくれた。40分間粘った選手を誇りに思う。

◆シュートの精度欠く
 3点差。このわずかな数字が、今日のキングスにとって大きな壁となった。同点を狙って最終盤に放った3点弾はことごとくリングにはじかれ、観客のため息に包まれる中で試合終了のブザーが鳴った。結局、この日は3点弾を1本も決められず、2点ショット決定率も4割台、今シーズン最少得点という不名誉な結果だけが残った。
 立ち上がりから悪い雰囲気に飲み込まれていた。リバウンドから速攻につなげるも、フィニッシュのシュートが外れた。高松の激しいプレッシャーの前にアウトサイドの攻撃も封じられ、ミスやファウルも重なりペースをつかめなかった。
 第2クオーターはわずか4点に抑えられる厳しい展開で、並里成は「スペーシングを取りながらのパスやシュートなど、ちょっとしたタイミングがうまく行かなかった」と悔やんだ。
 後半は並里を中心に攻め込み、アンソニー・マクヘンリーやジェフ・ニュートンらが得点したが、前半の不調を挽回することはできなかった。「シーズン中にはいいときも悪いときもある。悪い時期をマイナスにとらえずに、より上のレベルのプレーを目指す」と並里。「オールスターでリフレッシュし、いろんなプレーヤーの技を盗んでキングスに帰ってくる」と気持ちを切り替え、後半戦に挑む気迫を見せた。(平安太一)

◆ファンを魅了 地元で高松の岸本
 高松ファイブアローズのガード・岸本行央(浦西中―興南高―明治大)が力強いプレーを見せ、会場に詰めかけたファンを魅了した。「お世話になった地元の人にプレーを見てもらうことが目標だった」と2連戦を笑顔で振り返った。
 キングスの山内盛久とは興南高のチームメートとして全国大会を経験。プロのコートで旧友と対戦し「良きライバルで親友でもある山内の活躍を見て、頑張ろうと思った」と刺激になった様子。第2戦では「チームに勢いを与えることを意識した」と1アシスト、1スチールを決めた。

キングス―高松 第3クオーター、素早いアシストで得点につなげる並里成=13日、宜野湾市立体育館(花城太撮影)
出身地・沖縄のファンに力強いプレーを見せた岸本行央(高松)