強烈な個性放つ リュウキュウウマノスズクサ


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リュウキュウウマノスズクサ

 【名護】初めてこの花を見た人は「何これ」と驚く。これほど強烈な個性を放つ花も少ない。リュウキュウウマノスズクサだ。

 名護市や本部町などの山林の縁や山裾などで見られる常緑つる性低木。花はがくが筒型。V字に曲がって花弁状になっている。緑黄色に暗紫色の筋がはっきり見える。径2センチほどで実に特異な花だ。
 果実の形が馬の首にかける鈴に似ていることから付けられたようだ。葉はハート形で表面はつやがあり裏は白っぽい。アルカロイド系の有毒性物質が含まれているが、ジャコウアゲハやベニモンアゲハの幼虫の食草である。
 分布は奄美大島以南の琉球列島。方言でマルバーカンダ。
(幸地光男通信員)