学びやで初の成人式 琉大付中21期生


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 琉球大学付属中学校卒業生でことし成人を迎えた第21期生は13日、企画から会場設営まで同卒業生で手掛けた手作りの成人式を同校体育館で開いた。

1985年の開校以来、同中で成人式が開催されるのは初めてで、第21期生有志で構成する実行委員会が学校の了承を取り付け、開催に至った。実行委員長の金城雄(かつし)さん(20)=北谷町=は「お世話になった先生に成長した姿を見てもらえてよかった」と笑顔を見せた。
 これまで琉大付中単位での成人式は開かれておらず、同中卒業生は出身地域や地域の中学校単位で開かれる成人式に参加していた。式に参加しても小中学時代の思い出を語り合える同級生が会場にほとんどいない状況が続いていたという。
 金城さんら実行委員は昨年12月に学校を訪ね、中学校体育館で成人式を開催させてもらえるよう要望。企画書を何度も書き直して学校を訪ね、12月末に開催了承を取り付けた。
 約2週間の周知期間だったが、当日は卒業生約160人のうち約70人が参加。前日に開催を知って、駆け付けた卒業生もいたという。当時の校長や担任教諭も参加した。
 平田幹夫校長は祝辞で「実行委員の頑張りがあってきょうの成人式が開かれた。仲間と共に新たなものを創り上げ、周りの人が幸せになっていくことを喜びとして感じることができることこそが成人の証しだ」と実行委の取り組みをたたえた。
 式に参加した卒業生の母の友利成子さん(52)は「中学校時代から知っているので、式典の進行などを見て、子どもたちの成長を感じた」と喜んだ。
 金城さんは「先生方に成長した姿を見てもらいたかったことと感謝の気持ちを伝えたかった」と同中での成人式開催へのこだわりを語り、「同級生のみんなと成人式を開くことができてよかった。今後も付中での成人式開催を続けてほしい」と話した。