【宜野座】米軍普天間飛行場に配備されている米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが、在沖米海兵隊が作成した環境審査(レビュー)で運用に不適当として削除された米軍キャンプ・ハンセン内のヘリコプター着陸帯「オスプレイ」を使用していたことが、在沖米海兵隊報道部などへの取材で18日までに分かった。
同報道部は、現時点では運用に不適当としたが「使用する場合は環境への影響を分析する」としており、今後、同着陸帯でも訓練が実施される可能性がある。同着陸帯は、宜野座村松田区の小岳(クダキ)の頂上に位置し、米軍ヘリが離着陸訓練を繰り返している。
昨年11月19日にMV22オスプレイが、同着陸帯で離着陸を繰り返す様子が確認された。付近住民によると、昨年10月の普天間飛行場への配備直後もクダキ上空を飛行していたという。
環境レビューでは、騒音に関する項目の中で、着陸帯名が記されないまま騒音レベルを示す表記があるが、環境影響評価に関する詳細な記述はない。在沖米海兵隊報道部は琉球新報の取材に対し、機体と着陸帯の名称に関連性はないとした上で、「同着陸帯は定期的な訓練に使用されるが、MV22オスプレイの支援所要や作戦には不適当とみなされ、環境レビューから削除された」と説明した。
しかし「運用の可能性を評価するため、第1海兵航空師団のMV22オスプレイが1度、着陸した」と、同着陸帯を使用したことを認めた。その際も同着陸帯は運用に「不適当とみなされた」が、「着陸帯の修正や更新などによってオスプレイが使用する場合、環境への影響を分析する」とし、将来的な運用に含みを持たせている。
當眞淳宜野座村長は「配備撤回を全県で訴えている中、訓練施設の増加は受け入れられない」と批判した。(嘉陽拓也)
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