神森(男子)美東(女子)V 県中学新人ハンド


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 ハンドボールの第9回浦添市長杯争奪・第40回県中学校新人大会最終日は19日、浦添市民体育館で行われ、男子決勝は神森が24―16で港川を退け、6年ぶり12回目の栄冠に輝いた。女子は美東が27―14で神森を下し、初優勝を遂げた。

男女の優勝チームは、春の全国中学生選手権(富山県、3月24~27日)に県代表として出場する。優勝を除く男女のベスト4は後日、再びリーグ戦を行い、上位2チームが第25回全九州選抜(大分、3月23、24日)に派遣される。

◆金城爆発 11得点/美東
 激しく足を使った守りが生きて、前半で2点のリードを奪った美東。後半も最後まで足が止まらず、GK具志堅夏美のファインセーブから生まれた速い攻撃や、右45度金城菜摘のロングシュートなど一気呵成(かせい)の猛攻で、神森を突き放した。又吉桂三監督は「守備が良かった。具志堅を中心によくまとまった」と目を細めた。
 横一戦の陣形を敷いた美東は、中央に164センチのポスト名嘉優梨香と159センチの左サイド城間陽菜を配置。2人が壁となることで、攻めあぐねた神森がシュートミスを連発した。たとえシュートが枠を捉えても、守護神具志堅が立ちふさがり、少年野球で培った強肩を生かしてロングパスで速攻へとつなげた。
 攻撃の要となったのは金城。神森の下がり気味の守備を見逃さず、ロングやミドルシュートで次々得点した。大会前に左足首を捻挫し、ここ数日満足に練習もできなかったが、決勝は自己最多得点となる11得点を挙げた。
 「監督には、決勝のコートで爆発してと言われ、そうしようと思い頑張った」と目を細めた金城。具志堅も「パスがそれることもあったけど、皆がうまく取ってくれた」と振り返り「全国でも、走ってスピードある攻撃で押したい」と全国での大暴れを誓った。(新垣梨沙)

◆平仲 好機を演出/神森
 後半10分すぎに、5連続得点を挙げた神森が、それまで続いた港川とのシーソーゲームを抜け出した。
 CB平仲航が、巧みなボール回しで相手守備を引きつけてスペースをつくり、右45度の豊里友輔らチームメートに好機を演出。じりじりと点差を引き離した。
 20―15とした後半残り3分には、退場で1人欠け、平仲と豊里がマンツーマンに遭うが、ここでも、ポスト仲石直史らが早い攻撃で加点。不利な状況でも点差を広げてみせた。
 「オールマンツーや(平仲や豊里に)ダブルマークが付くことは事前に予想していた。何があっても、落ち着いていこうと話した。しっかり最後までプレーしてくれた」と當間誠監督は選手の努力をねぎらった。
 「パスをしたら、皆必ず決めてくれる、と信じて回していた。前半はミスが続いたけど、後半はうまく巻き返せた」と笑顔を見せた平仲。チーム最多の9得点を挙げた豊里は「今後は、横一戦だけじゃなく、1―2―3など新しい守備を増やしていきたい。ミスをなくしてパスで攻めていけたら」と3月の全国に向けて、さらなる成長を誓った。(新垣梨沙)

女子決勝 美東―神森 後半、センターからジャンプシュートを決める美東の金城菜摘=19日、浦添市民体育館(花城太撮影)
男子決勝 神森―港川 巧みなボールさばきでチームをけん引した港川の平仲航。自身も6得点を挙げる活躍を見せた