モ~安心だよ 海に脱走の子牛救助 宮古島


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 【宮古島】宮古島市の平良港で20日午後5時40分ごろ、那覇経由鹿児島行きの貨物船に乗せられる予定の子牛1頭がコンテナから逃げ出し、海へ飛び込んだ。

畜産業者や港運会社の社員、連絡を受けた消防や警察も集まり、救助に当たった。
 子牛は黒毛の雄で、19日の競りで45万円前後で競り落とされていたという。子牛を運んでいたトラックの運転手によると、午後5時40分ごろ、貨物船に積み込むためコンテナに入れられた子牛が脱走し、平良港の中を逃げ回った。数人で捕まえようとしたところ、午後6時ごろに海へ飛び込んだという。
 最初は漁船で引き揚げようとしたが、体重約270キロの子牛を傷つけずに引き揚げるのに苦戦した。通り掛かった男性が、県外で同様の事故を目撃した経験から、籠状のコンテナをクレーンでつるし、水中からすくい上げる方法を提案。子牛は午後6時50分ごろに無事に救助された。
 救助された子牛は寒さで身を震わせたが、大きなけがはなかった。運転手の男性は「人の牛なので助かってほっとした。元気で良かった」と胸をなで下ろした。

海に飛び込んだ子牛を助けようとする関係者ら=20日午後6時35分ごろ、宮古島市の平良港
コンテナですくい上げられた子牛=20日午後6時50分ごろ、宮古島市の平良港