種雄牛・北福波　功績たたえ原寸大パネル

　【宮古島】宮古島産の県基幹種雄牛「北福波」の記念パネルが１８日、宮古島市のＪＡおきなわ宮古家畜市場に設置され、多くの関係者が集まり北福波の功績をたたえた。

　北福波は、宮古島市で１９９８年１０月に生まれた種雄牛で、肉質面での遺伝力が強く、ばらつきも少ないため多くの生産者に利用されている。これまでに、凍結精液約１３万本が利用されたという。北福波を父とする肉用牛は、全国のコンクールや共進会などで高い評価を得ており、全国的な知名度も高く県内の子牛価格上昇に果たした役割は大きい。現在は今帰仁村の県畜産試験場にいる。
　式では、主催者の宮古和牛改良組合の平良一夫組合長が「北福波の産子は、肥育や繁殖素牛として県内外の市場で高い評価が得られている」とたたえた。また、県農林水産部の知念武部長は「歴代県種雄牛の中でも一番利用されている。セリ上場子牛の６割は北福波の産子が占めている。パネルの建立で功績が後世に語られることは大変喜ばしい」と祝辞を送った。
　知念部長や平良組合長、下地敏彦宮古島市長や下地昌明多良間村長らがパネルを除幕し、北福波のほぼ原寸大のパネルが披露された。
　生産者の与座武雄さん（８０）は「素晴らしいパネルを設置してもらい本当にうれしい」と喜び「北福波は上等な系統を掛け合わせたので狙い通りだが、まさかこんなに優秀になるとは思っていなかった」と笑顔を見せた。