西原(男子)小禄(女子)頂点 KBC杯高校バレー


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 バレーボールのKBC学園杯第61回全沖縄高校冬季選手権大会の最終日は21日、本部町民体育館で男女決勝リーグを行った。

男子は3校が2勝1敗で並んだが、セット率で西原が3大会連続22回目の優勝を決めた。女子は小禄が全勝し、初優勝を果たした。男女の上位4校は2月に福岡県で行われる九州選抜大会に出場する。

◆チーム一丸 強豪撃破/伸び伸び 小禄初V
 小禄の初優勝が決まった瞬間、コートやベンチ、応援席に笑顔がはじけた。女子決勝リーグ最終戦。小禄の相手は強豪の西原だった。「明るい選手が多く、楽しくプレーすることがモットー」(山入端美和監督)という小禄らしく、最後まで伸び伸びとプレーし、チーム一丸となって強豪を撃破した。
 昨年の新人大会は西原に敗れた。「課題があったから勝てなかった」と長嶺里鶴主将。昨年末に熊本県で合宿し、チームの改善点を洗い出した。「勝負どころのトスやスパイク、ブロックの出し方ができていなかった。合宿で課題を克服したので、試合では負ける気がしなかった」。長嶺主将は強い自信が勝利を呼び込んだことを強調する。
 合宿の成果は西原戦でも発揮された。1点を争う接戦になったが、要所で相手エースのスパイクをブロックし、崎原希望と山内芹菜がサイドから力強いスパイクを決めた。「ベスト8で敗れた(小禄の)男子の分まで頑張ろうと思い、強い気持ちでプレーした」と崎原。山内は「ベンチや応援席にいるメンバー、監督が自分のことを信じてくれて、力を出し切れた」と笑顔を見せた。
 優勝旗を手にし、追われる立場となった小禄。長嶺主将は「(連覇した)西原のように、自分たちの時代をつくれる力を付けたい」と決意を込めた。(平安太一)

◆要所で伝統のコンビバレー/西原、激戦乗り越える
 ○…3校が2勝1敗で並ぶ混戦の男子決勝リーグ。激戦を乗り越えて頂点に立った西原だが、仲宗根秀主将は「自分たちの甘さが試合にも出て、ミスが多かった」と反省を口にする。
 春高バレー出場で新チーム始動が遅れたものの、西原伝統のコンビバレーが要所で光った。しかし美里工戦の終盤は、早いトス回しからのスパイクを相手ブロックに阻まれ、勝利をつかめなかった。しかし、優勝を決めた普天間戦では1年のレフト・西泊颯斗が強烈なスパイクを決め、チームに貢献した。「美里工に負けて落ち込んだ雰囲気を変えたかった」と西泊。「もっと練習して、全国でも通用するエースになりたい」と目標を掲げた。

小禄―西原 第1セット、力強いスパイクを放つ小禄の崎原希望=21日、本部町民体育館(桑原晶子撮影)
西原―美里工 第3セット、勢いのあるスパイクを打ち込む西原の西泊颯斗