山本沖縄相「工期短縮に努力」 那覇空港第2滑走路


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
沖縄振興予算や那覇空港第2滑走路などで意見交換する山本一太沖縄担当相(左)と仲井真弘多知事=23日午前、知事公舎

 来県中の山本一太沖縄担当相は23日午前、療養中の仲井真弘多知事と知事公舎で会談し、予算編成作業が大詰めを迎える2013年度沖縄振興予算や県が要望する那覇空港第2滑走路の工期短縮などを議論した。

 山本氏は会談後、記者団に第2滑走路について「関係省庁と協議しているが、技術的、アセスも含めどのくらい縮められるか真剣に議論している。工期が縮められるよう努力する」と、引き続き取り組む姿勢を示した。
 沖縄振興予算については概算要求した3045億円の確保に全力を尽くすとし、全国版の廃止が決まった一括交付金については「沖縄(の一括交付金)は意味があると思うし、実績を踏まえてさらに進化させてもいいと思っている」と述べ、前年度と同額の確保に努めるとした。
 米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設へ向けた埋め立て申請については「政府全体で判断すること。決まっていないと思う」と、申請時期は未定との発言を繰り返した。
 仲井真知事は会談で第2滑走路について「県民の悲願だ。現状は県経済発展を制約しつつある。ぜひとも事業化してほしい」と要望した。
 急性胆のう炎で20日に退院した後、初めて公務に出た仲井真知事は会談後、記者団に「心配、迷惑を掛け心からおわびする。しばらくウオーミングアップしたら仕事に戻る」と述べた。
 山本氏は22日夜に沖縄入り。23日は沖縄総合事務局で課長級以上の職員約60人に「沖縄には、日本の経済を引っ張る潜在力がある。プライドを持って沖縄振興に携わってほしい」などと訓示した。豊見城市の旧海軍司令部壕を視察し、同日午前、帰任した。