那覇市長、政府に怒る 「沖縄振興と基地リンク論」厳しく批判


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 翁長雄志那覇市長は23日の定例記者会見で、中央政官界で沖縄の経済振興と基地の受け入れが関連付けられて語られることに「沖縄で那覇空港平行滑走路や縦貫鉄道の整備を求めると『基地も受け入れないのに、そんなものやるか』という話が出てくるのは理解しにくい」と政府・与党内に息づく見方を厳しく批判した。

 翁長市長は、本四連絡橋や九州新幹線について「四国、九州は(基地負担がある沖縄と違い)国の犠牲や迷惑を掛けられたから、整備されたわけではない。『地域の力を発揮し、日本のためにさらに発展して頑張ってください』という意味で造ったと思う」と指摘した。
 基地負担の見返りとして沖縄の経済振興が取り沙汰されることに「ここが大きな違いだ」とした上で、那覇空港の第2滑走路や縦貫鉄道の整備により「日本に、アジアへの玄関口として貢献できる。沖縄の特徴を大きく伸ばす意味で捉えるべきだ。九州新幹線、本四架橋と何も変わらない」と訴えた。
 また、27、28の両日に行う東京要請行動で、安倍晋三首相らとの面談が未定なことについて「いくら何でも(沖縄県民に)『誠心誠意ご理解いただきたい』という立場の人が会わないことはないのではないか」と、期待を寄せた。