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根岸(男子)藤永(女子)初V 石垣島マラソン

 【石垣】第11回石垣島マラソン大会(主催・石垣市、石垣市教育委員会、石垣市体育協会、共催・琉球新報社)は27日、石垣市中央運動公園を発着点に行われ、フルマラソン、23キロ、10キロの3部門に過去最多の3928人が出場した。

フルマラソン男子は根岸雅樹(33)=群馬県=が2時間34分57秒で初制覇。同女子は藤永佳子(31)=長崎県=が2時間59分23秒で初優勝した。
 23キロ男子は梶田泰葵(たいき、34)=岐阜県=が1時間23分21秒の大会新で優勝。同女子は大山晶子(49)が1時間42分37秒で制した。いずれも初優勝。
 10キロ男子は徳島聖(さとる、32)=石垣市が35分50秒、同女子は鳩山佳純(17)=石垣市=が43分51秒でそれぞれ初優勝した。
 出場者はフルマラソン1353人、23キロ1056人、10キロ1519人。完走者数はフルマラソン1200人(完走率89%)、23キロ896人(同85%)、10キロ1381人(同91%)、計3477人だった。
 石垣島は雨天で風も強い悪天候だったが、出場者は沿道の声援を力に変えて力走した。

◆根岸、序盤から独走
 フルマラソン男子は2キロ地点から先頭に立った根岸雅樹がそのまま独走し、初優勝を飾った。石垣島マラソン初参加の根岸は「雑誌で大会の存在を知り、出たいと思っていた。初めて石垣島に来られたこともあり、とてもうれしい」と語った。
 レース中に心掛けていたことは「イーブンで走ること」の1点だけ。1キロ3分30~40秒のペースを刻み、独り旅でも乱れることはなかった。
 2日前の25日から石垣島に入った。初めて走るコースを入念に下見した。住んでいる群馬県は大雪に見舞われ、厳しい寒さ。「急に温かい場所に行くので体調が心配だったけれど、大丈夫だった」と万全のコンディションで臨んだ。
 レース中は緑の山々や大きく広がる海など、石垣島の自然を楽しんだ。冷たい雨と向かい風で38キロ以降は足が重くなったが、沿道の声援が聞こえて何とか頑張ることができたという。
 「後ろを振り返る余裕はなかった」というが、2位とは3分以上の大差で、振り返る必要もなかった。根岸は「また出場したい」と南国での優勝をかみしめた。
(稲福政俊)

◆引退後、初マラソン/藤永、ゴールで照れ
 フルマラソン女子を制した藤永佳子(長崎県)は腕時計を確認しながら伏し目がちでゴールテープを切り、照れ笑いを浮かべた。世界陸上ベルリン大会(2009年)に出場し、昨年のロンドン五輪出場も目指していた実力者は、市民ランナーとして初出場した石垣島マラソンで再び輝いた。
 実業団マラソンの名門、資生堂で競技をしていた藤永。ロンドン五輪出場を目指して出走した12年3月の名古屋ウィメンズマラソンは思うように成績が出せず、選考から漏れた。「目標が終わって、区切りの時期だ」と決断し、同年4月に引退した。
 引退後は練習をしていなかったが「いつか行って楽しく走ってみたかった」という石垣島を市民ランナーとしての「初マラソン」に選んだ。
 ゴールで照れてしまったのは「こんな私でいいのか。ほかに優勝すべき人がいたのではないか」という遠慮からだった。
 「趣味の一環」で出場した初めてのレース。石垣島の景色を楽しみ、沿道の応援に元気づけられ、純粋に走る楽しさを再確認した。「あと、練習しないで走ると、こんなにきついということも」と苦笑いも浮かべた。
 今は高校の指導者になるため教員を目指している。「今日の経験は指導に生かせると思う」と語った。(稲福政俊)


1位でゴールする根岸雅樹=27日、石垣市中央運動公園陸上競技場

メダルを手に笑顔を見せる藤永佳子=27日、石垣市中央運動公園陸上競技場