コラソン快勝 東日本に32―21


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琉球コラソン―トヨタ自動車東日本 守備をかわしてシュートを決める積孝也=2日、名護市の名護21世紀の森体育館(宮里努撮影)

 日本ハンドボールリーグ(JHL)の琉球コラソン(6位=4勝7敗1分け)は2日、名護市の名護21世紀の森体育館でトヨタ自動車東日本(9位=1勝10敗)と今年初のホーム戦を戦い、32―21で勝利した。通算5勝7敗1分けで、順位を暫定5位に上げた。

コラソンは、高めの守備から攻撃へとつなげて前半を13―8で折り返すと、後半はGK石田孝一の好セーブから速攻につなげて連続得点を挙げ、東日本に大差をつけた。コラソンは9日、大分県立総合体育館で北陸電力(8位=2勝10敗)と対戦する。

▽男子
琉球コラソン(5勝1分け7敗)
32―21(13―8,19―13)
トヨタ自動車東日本(1勝11敗)

 【評】前半、守備で連係ミスが出たコラソンだが、速攻やGK石田孝一の好セーブもあり、徐々に点差を広げた。反則からの失点が続いても、激しく足を使った守備で相手のミスを誘い、我慢強く得点につなげた。流れを渡すことはなかったが、シュートやパス、守備の切り替えで起きたミスの多さは、次戦への課題として残った。(新垣梨沙)

次戦に向けいい流れ
 東長濱秀吉監督の話 エース2人が抜けた中で、30点を取れたのは大きい。控えメンバーの気持ちの入り方が違っていた。守備でもほぼ20点で抑えることができ、次戦に向けていい流れができた。来週の2連戦は負けられない。1点差でも2点差でも勝ちにいく。

◆控え躍動、2人で11点
 エース2人を含む主力3人をけがで欠く中、控えメンバーが躍動した。初スタメンの積孝也、水野裕矢がコンスタントに得点を重ね、それぞれ5得点、6得点。後半には、好守からの速攻という「狙い通りの展開」(水野裕矢)に持ち込み、相手を突き放した。
 積は本来のサイドからバックプレーヤーとしての起用。本人も想定外のポジションだったが、これがうまく機能。セットオフェンスでボールを回し、攻撃の起点となると、自らも割って入って得点。水野裕矢もGKの動きを読んでのループシュートを立て続けに押し込んだ。終わってみれば、出場した9人全員が2得点以上を挙げる活躍。東長濱秀吉監督は「先週末の大崎電気などとの合宿で、実戦を積んだ成果が出た」と控えメンバーの成長を喜んだ。
 だが、課題もあった。中のスペースを堅く守って、外へ外へと相手の攻撃を追いやる守備が持ち味だが、今回はクロスで中に入り込まれてカバーが遅れ、ノーマークの相手をつくる場面が少なくなかった。
 来週以降、互角、格上の相手との3戦を残すだけに、GKの石田孝一は「もっと失点を防げたはず」と厳しい表情だ。主将水野裕紀も「シュートやキャッチミスが多かった」と正念場の次戦までに修正を誓う。積はシュートミスを反省しつつ「元々の主力も次は力を出してくれるはず。自分もチームの力になれるよう努力したい」と気を引き締めた。(新垣梨沙)