崎原(男子)赤嶺(女子)に栄冠 県柔道選手


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 柔道の第49回男子・第27回女子県選手権大会は3日、県立武道館で行い、男子は崎原永佑(県警)が新垣直也(同)を破って2連覇、女子は赤嶺亜沙(アスリートクラブ琉9)が照喜名あずさ(沖尚高)を下して頂点に立った。

男子の上位4人と女子の同2人は、九州選手権大会(3月10日、福岡県)に派遣される。

◆崎原2連覇/自分の間合い 得意技一本
 2連覇を懸けて臨んだ崎原永佑(県警)は、決勝で職場の先輩、新垣直也(同)と対戦。練習でいつも組んでいる、互いに手の内を知った顔合わせだった。
 「相手は沖縄角力出身。くっついたら勝てない」。距離を取り、自分の間合いで組むことを狙ったという。
 危ない場面もあった。警戒していた相手の間合いに引き付けられ、床に倒された。「ポイントを取られたと思った」が、審判は技が浅かったと判断した。
 そのすぐ後、今度は崎原が得意とする体落としを仕掛け、相手を床に倒した。これが決まり一本勝ち。
 「(懐に)深く入ったようで、相手が浮いてきれいに決まり、良かった」と納得の内容だった。
 準決勝では高校生との対戦もあったが、「県警の看板を背負っているので、簡単に負けるわけにいかない。勝ちにこだわっていった」。
 連覇で大会を制し、「うれしい」と顔をほころばせた崎原。「苦手な組み手を克服しないと九州では上位にいけない」と話し、さらに技に磨きをかける考えだ。九州選手権で5位以内に入り、全国大会に出場することを目標に挙げた。
(宮里努)

◆赤嶺/8年ぶり公式戦 頂点まで冷静に
 女子の赤嶺亜沙(アスリートクラブ琉9)は8年ぶりに出場した公式戦で優勝。福岡の中・高校を卒業して実業団のミキハウスに入り、左膝のけがで辞めて以来の試合だった。
 決勝は大外刈りで勝負を決めた。「女子は出場人数が少なく(6人)、すぐ決勝だったので緊張した」というが、「落ち着いて相手を見て柔道ができた」と振り返った。
 日ごろは沖縄市で中高生らと練習。県内の女子柔道人口が少ないことが気に掛かっているといい、九州選手権では「沖縄の柔道の名を広めたい。柔道をする人が増えるようアピールしたい」と話し、活躍を誓った。

男子決勝 技を仕掛ける崎原永佑(右)=3日、県立武道館(宮里努撮影)
女子決勝 組み合う赤嶺亜沙(左)