オスプレイ、ボトル落下 離陸時 民間地に 米軍、詳細公表遅れ


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 在沖米海兵隊と沖縄防衛局によると、5日午後、米軍普天間飛行場から離陸した同飛行場所属の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイから、滑走路南西側の基地外の宜野湾市民間地に個人用「ウオーターボトル」(飲料水ボトル)が落下した。6日夜までに民間地や住民への被害は確認されておらず、同ボトルは見つかっていない。

昨年10月の沖縄への強行配備以降、落下物などのトラブルは初めて。在沖米海兵隊は落下場所などについて不明としている。
 6日夜に防衛局から情報提供を受けた宜野湾市によると、兵士個人用の同ボトルはプラスチック製。大きさや重量などについて明らかにしていない。
 琉球新報の取材に対し、海兵隊は、落下状況について「通常予定された訓練を実施している最中だった」と説明。「適切な手続きをとって離陸した。離陸の最中に個人用のウオーターボトルが飛行機から落ちた」としている。オスプレイは飛行中、荷物搭載口を開放することが大半で、搭載口から落下したとみられる。
 米軍側は当初、落下物があった機種を公表していなかった。琉球新報の取材に対し、6日午後10時前にオスプレイと認めた。
 防衛局によると、在沖米海兵隊基地から5日午後4時半と同6時半に落下物に関する情報を受けた。米軍機から「ウオーターボトル」が落下したとの情報を飛行部隊から同4時ごろに受けたとの内容だった。
 同基地は防衛局に、落下物の詳細な情報について「あす(6日)にしか分からない」と伝えたという。
 同局は5日に県と宜野湾市に米軍機からの落下物について連絡したが、6日に報道各社から問い合わせを受けるまで落下の事実を公表しなかった。県と宜野湾市も報道各社から6日に問い合わせを受けるまで、連絡内容を公表しなかった。
 防衛局は5日、海兵隊側に口頭で遺憾の意を伝え、安全管理の徹底と再発防止、落下の原因究明を求めた。外務省は在日米軍に抗議した。