「次は大きな物が」 宜野湾市民、驚きと不安


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 【宜野湾】米軍普天間飛行場所属のオスプレイから飲料水ボトルが落下したことを知った、同飛行場周辺に住む住民は「大変なことだ」「いつ何が落ちてくるか分からず、安心して生活できない」と驚きと不安の声を上げた。

昨年10月の配備以降、日常的に住民地域上空を通過するオスプレイ。住民は「今度はもっと大きな物が落ちてくるのではないか」と、空を見上げる。1月末に、オスプレイ配備撤回を求めた東京要請行動に参加した県民大会の関係者からも怒りの声が聞かれた。
 昨年6月のオスプレイ配備に反対する宜野湾市民大会で、市民にのしかかる基地負担を「ニジティン ニジティン ニジララン」(耐えて耐えても耐えられない)」と述べた新城嘉隆宜野湾市自治会長会会長。「オスプレイであろうがなかろうが落下物事故はあってはならない」と指摘し「普天間飛行場の危険性が証明された。米軍にも日本政府にも、対応を聞きたい」と怒りをにじませた。
 昨年の市民大会で同じく登壇した市老人クラブ連合会の多和田真隆会長は落下の一報を受け「大変なことだ」と驚きの声を上げた。「住民の不安を抱かせることになる。飲料水ボトルであろうとオスプレイから落ちたことが問題だ」と語る。
 多和田会長の自宅ベランダからは、東海岸から普天間飛行場へ向けて住宅地上空を飛行するオスプレイが見える。「被害がないのは不幸中の幸いだ。私たちはこのような事故も含め配備反対を訴えた。今後も反対する」と話した。
 滑走路先の誘導灯に隣接する上大謝名地区に住み、テレビで飲料水ボトル落下のニュースを見た棚原八代子さん(74)は「いつ何時、何が落ちてくるかも分からない。安心して生活できないですね」と空を見上げた。
 市長田に住む専門学校生の安里太一さん(21)は「例え小さくても高さを考えると、人に当たれば致命傷は間違いない。こういう被害をなくすためにも、再発防止を求めるより(普天間飛行場を)返還するべきだ」と語気を強めた。