オスプレイ撤回要求 宜野座村議会、決議5度目「村民悲鳴」


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「国の責任として改善してほしい」と訴える當眞淳村長(左)=8日、沖縄防衛局

 【宜野座】垂直離着陸輸送機MV22オスプレイによる低空飛行で騒音被害が常態化しているとして、宜野座村議会(多嘉山朝安議長)は8日に臨時議会を開き、オスプレイの配備撤回などを求める抗議決議案と意見書案を全会一致で可決した。

オスプレイに関する同村議会の決議は異例の5度目。同日午後には、當眞淳村長と村議らが沖縄防衛局と外務省沖縄事務所を訪ね、「村内の被害は深刻だ。政府は国の責任として改善してほしい」と意見書を手渡した。
 抗議決議と意見書では、オスプレイは昼夜問わず民間地域上空を超低空で飛行しており、騒音だけでなく墜落や低周波被害も懸念され、「村民は悲鳴を上げている」と主張。オスプレイの訓練中止と配備撤回、集落に近い着陸帯の撤去や嘉手納基地を含めた追加配備計画の撤回などを求めている。宛先は抗議決議が在日米軍司令官など、意見書は首相など。
 防衛局での抗議要請で、當眞村長は「狭い沖縄で(事故が起きれば)人為的ミスでは済まない。ペットボトルを落とした事案もあり、大きな被害になるかもしれない」と訴え、同局として騒音測定器を設置し、訓練での日米合意違反を検証し、公表することを求めた。同村と村議会は在沖米海兵隊政務外交部(G7)も訪問する予定だったが、G7から「政府間の問題であり、受けられない」として断られた。