キングス加速 3連勝 bjリーグ第29戦


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 プロバスケットボールbjリーグの琉球ゴールデンキングス(西地区1位=22勝6敗)は9日、沖縄市体育館で宮崎シャイニングサンズ(同地区10位=4勝26敗)と今季第29戦を行い、75―59で勝利、3連勝となった。キングスは第1クオーター(Q)にテレンス・ウッドベリーの連続得点で宮崎を引き離した。第2Qは宮崎の勢いに押される場面もあったが、37―29のリードで前半を折り返した。後半は連携ミスなどもあったが、小菅直人の3点シュートなどで宮崎を引き離した。宮崎との第2戦は10日午後6時から同体育館で行われる。

琉球ゴールデンキングス(23勝6敗)
75―59(23―13,14―16,22―14,16―16)
宮崎シャイニングサンズ(4勝27敗)

 【評】立ち上がりはシュートが決まらず苦しむ場面もあったが、ウッドベリーや小菅などポイントゲッターが確実に得点して勝利を手にした。第1Qからリードを守り続けたが、所々で雑なプレーがあったほか、相手にオフェンスリバウンドを多く奪われた。3点シュートの決定率も26・3%で、まだまだ好調とは言えない。(平安太一)

◆修正点多い
 遠山向人HC(キングス)の話 ホームで連勝できたのはいいことだが、チームとして修正点は多い。オフェンスリバウンドをたくさん取られたし、オフェンスのバランスやリズムが良くなかった。チームはもっとシンプルにプレーすべきだし、システムをもっと修正しなければいけない。

◆タフショット多かった
 佐野公俊HC(宮崎)の話 キングスのディフェンスにハードに来られて、オフェンスにボールが回らずにタフショットが多かった。第1Qの最初は選手も気持ちが入っていたが、それが最後まで続かなかった。ディフェンスの強さで宮崎は力不足で、明日は修正しなければいけない。

◆ウッド 5連続得点
 第1Q、キングスの出足は鈍かった。外からのシュートが連続で外れ、逆に宮崎に3点シュートを決められる。連敗中のような悪い雰囲気に傾くかに見えた。その流れを断ち切ったのは途中出場のテレンス・ウッドベリーだった。「自分の仕事はチームに勢いを与えることだ」と5連続得点を決め、流れを呼び込んだ。
 キングスは第2Q以降も試合を優位に進めたが、県出身の大城弘樹を中心に内外を攻め分ける宮崎に苦しめられる時間帯もあった。しかし、勢いづく宮崎を小菅直人が機敏なディフェンスで止めた。「外からのシュートが入らなくても、相手に得点させないようにディフェンスを意識した」と小菅。攻撃でもチーム最多の15得点を決めたが、「もっとアウトサイドのシュートがほしかった」と満足はしていない。
 最後まで勢いを維持して快勝したキングスだが、課題も多かった。宮崎のショットミスに反応しながらも、連続でオフェンスリバウンドを奪われて失点した。遠山向人HCは「(キングスは)アンダーサイズのチームなので、もっとリバウンドを取れるようにディフェンスの陣形を整えなければいけない」と強調。プレーオフを見据え、課題克服に力を入れる考えだ。(平安太一)

◆大城活躍8得点/宮崎
 宮崎の大城弘樹(南風原中―豊見城南高―九州産業大)が、多くの親類やファンが見守る中で全力プレーを見せた。ポイントガードとしてチームを引っ張り、3点シュート1本を含む8得点の活躍。「アウェーだったけど、たくさんの応援が来てくれて心強かった」とはにかんだ。
 キングスの練習生だった経験もある大城は、試合で並里や与那嶺とマッチアップを見せた。「2人は勉強になる選手で、マッチアップできてうれしい。(自分も)もっとレベルアップしたい」と刺激になった様子だ。

キングス―宮崎 第3クオーター、激しいディフェンスを振り切り、パスを出すテレンス・ウッドベリー=9日、沖縄市体育館(金良孝矢撮影)
第1クオーター、ドリブルで相手陣地に切り込む大城弘樹