那覇軍港 知事「移設が現実的」


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 仲井真弘多知事は15日の定例記者会見で、新しく誕生した松本哲治浦添市長が米軍那覇港湾施設(那覇軍港)の浦添移設に反対していることについて「当初決めた方向に進める方が現実的ではないか。路線を変えるのは簡単ではない」と否定的な考えを示した。その上で、なるべく早く松本氏と会談したいとの意向を示した。

 知事は、那覇軍港の浦添移設が復帰後、長い時間をかけて協議されてきた経緯を強調。「反対と言えばすぐそのまま抜けられるものなのか。粛々とこの路線を実現に向かってやるべきだと思う」と述べた。
 在日米軍が13日に発表した新たな勤務時間外の行動指針(新リバティー制度)については「全体的には厳しくしており、良くしていこうという意気込みが感じられる。実効があるのか疑問がないわけではないが、もう少し見ていたい」と一定程度評価した。
 米軍普天間飛行場移設・返還問題については「普通は15年たてば計画がおかしいと考えるが、15年も動かない計画が正しいのだという不思議さ。頭脳明晰(めいせき)な人たちが国防関係にいる割には何でこういうことに固執するのか」と名護市辺野古移設に固執する日米両政府を批判した。
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