古宇利島駅伝 “ママ友”4人友情のたすき


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沖縄を離れる高島順子さん(左から2人目)を元気に送り出そうと、駅伝に参加した稲嶺彩子さん(左端)、与那覇千恵さん(同3人目)、漢那真美さん=23日、今帰仁村の古宇利島ふれあい広場

 【今帰仁】「バイバイよりこ」―。沖縄を離れる友人を元気よく送り出そうと“ママ友達”4人組が23日開かれた「第1回古宇利島プレミアEKIDEN」に出場した。

福岡県に引っ越すことになった高島順子(よりこ)さん(37)と、友人の稲嶺彩子さん(36)、与那覇千恵さん(35)、漢那真美さん(37)=いずれも那覇市=だ。4区間21・6キロでたすきをつなぎ、笑顔で送り出した。
 山形県生まれの高島さんは2002年、夫の転勤に伴い沖縄にやって来た。8年前、子育てサークルで県外出身の稲嶺さん、漢那さんと出会い、意気投合。慣れない土地で互いの存在が大きな支えだった。
 5年前からマラソンを始め、駅伝は今大会が初挑戦。稲嶺さんの友人、与那覇さんも助っ人に加わった。チーム名は「バイバイよりこ」。手作りの4人の人形をシャツに着けた。
 この日、高島さんは古宇利大橋を往復する最後の4区を担当。沿道に並んだ人々の声援が背中を押した。折り返すと、きれいな夕日が目に飛び込み、思わず涙がこぼれそうに。涙をこらえて走り続けると、橋のたもとで帰りを待つ3人の姿が見えた。3人は涙をこらえきれない高島さんと手をつなぎ、並んでゴールした。「きつかったけど、みんな頑張ってるから歩けなかった。駅伝って楽しい」と声を弾ませる4人。稲嶺さんは「マラソンを口実にいつでも帰って来てほしい」とほほ笑んだ。