伊波中、接戦制し頂点 海銀杯中学軟式野球


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伊波―金城 5回、伊波の先頭打者・平良竜哉が中堅手の頭を越える二塁打を放つ=3日、南風原町の黄金森公園野球場(真栄城潤一撮影)

 軟式野球の第20回沖縄海邦銀行杯争奪中学校大会兼第53回県春季中学校大会(県野球連盟主催、琉球新報社共催)最終日は3日、南風原町の黄金森公園野球場で決勝までを行った。

 決勝は、中頭地区代表の伊波が、接戦の末に3―2で那覇地区代表の金城を破り、8年ぶり2度目の頂点に立った。
 伊波は、8月12~15日に横浜スタジアムで行われる全日本少年大会への出場権を獲得した。

◆伊波/諦めずチーム一丸
 「明るく・元気よく」をモットーに、チーム力を発揮した伊波が、接戦の末に金城に逆転勝利。8年ぶりの栄冠をつかんだ。
 一回から1死満塁の好機を迎えたが、あと一歩のところで抑えられ、波に乗り切れない。逆に二、三回は相手打線に苦しめられ、失点を許してしまった。
 それでも、2点ビハインドで迎えた四回。先頭打者の比嘉海渡、佐次田雅人がそれぞれ単打、バントも成功させ、1死二、三塁と絶好のチャンス。相手失策も手伝い、この回2得点で何とか追い付いた。
 見せ場は五回。先頭打者で主将の平良竜哉は、1ボール2ストライクと追い込まれたが「思い切って振ることだけに集中した」。スライダーを振り抜くと、中堅手の頭を越える二塁打に。内野ゴロで送り、1死三塁。山城優真が「エンドランのサインが出ていたから」と、高めに浮いたボール球を半ば無理やりセンターへ運び、勝ち越しの1点とした。
 平良は「100点満点、大満足。ベンチの雰囲気も良かった」と、素直に喜んだ。山城は「勝つ自信はあった」と話し「先制された後も諦めずに、チームみんなで戦えた」と、誇らしげに振り返った。(仲本文子)