全日本ジュニア重量挙げ 豊見城高・知念日高新V


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 重量挙げの第33回全日本ジュニア選手権大会最終日は10日、さいたま市総合記念体育館で男子2階級、女子3階級を行い、男子105キロ超級で知念光亮(豊見城高)がスナッチ155キロ、ジャーク185キロ、トータル340キロと全てで日本高校記録を更新し、優勝を果たした。

女子69キロ級の阿部美月(同)はトータル167キロ(スナッチ68キロ、ジャーク99キロ)で逆転優勝。同75キロ超級の七戸美空(豊見城高-金沢学院大)はトータル197キロ(95キロ、102キロ)で2位に入った。

◆知念、好敵手に完全勝利
 男子105キロ超級エース・知念光亮(豊見城高)が、スナッチ、ジャーク、トータル全ての日本高校記録を更新。ライバルの村上英士朗(富山・滑川高)に競り勝ち、優勝を飾った。
 村上とは、数々の大会で優勝争いを続ける間柄で、今回も記録の更新合戦。知念がスナッチ1本目で大会タイの145キロを挙げると、村上は2キロ重い大会新をマーク。2本目で知念が日高新の151キロに成功すると、相手も負けじと152キロをクリア。
 3本目は、1月の新報旗選手権で成功させた155キロを挙げた知念。ライバルは1キロ重い重量に挑戦したが、成功の合図のブザーが鳴り終える前に落とし、失敗となった。
 ジャークも2本目で日高新の185キロをマーク。村上は2本目で180キロを挙げたが3本目は失敗。トータルで8キロ差をつけた知念に軍配が上がった。
 「初めて全ての項目で日高新が出せた」と喜ぶ知念。下半身を鍛えるため、相撲の「四股踏み」で強化を図ったという。
 「昨年10月の国体、11月のアジアユースと村上に負けていて、やっとリベンジを果たせた」と振り返ったが「2週間後に全国選抜があるので、喜んでもいられない」と、ライバルとの再戦に闘志を燃やした。

◆阿部、「高校最後」飾る
 初出場の同選手権で、女子69キロ級を制した阿部美月(豊見城)。「高校最後の大会で優勝できてうれしい」と声を弾ませた。
 スナッチを終えた時点で5位。トップとは3キロ差だった。「逆転するには、相手より4キロ重い重量を挙げるしかない」とジャークの最後の試技で勝負に出た阿部。これまで一度も触ったことのない99キロに挑み、見事成功。自己ベストも更新して逆転優勝を飾った。
 今月同高を卒業。金沢学院大に進学し競技を続ける。「今回スナッチに課題が見つかった。呼吸やフォームを修正して、先輩方に追い付けるよう頑張りたい」と気持ちを新たにした。