森田、初PO制す ダイキン女子ゴルフ


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 女子ゴルフの第26回ダイキンオーキッドレディストーナメント最終日は10日、南城市の琉球GC(6435ヤード、パー72)で行い、首位と1打差の2位で出た森田理香子が68で回り、通算13アンダーの203で並んだ横峯さくらとのプレーオフの末、今季の国内開幕戦を制した。

宮里美香が通算8アンダーの12位で県勢トップ。具志川中2年の新垣比菜は、5アンダーの28位でベストアマとなった。
 プレーオフ1ホール目で森田がバーディー、横峯はパーで2011年6月以来の優勝を逃した。森田はツアー通算3勝目で、優勝賞金は1440万円。3打差の3位には、前日首位の木戸愛や笠りつ子ら5人が並んだ。(出場54選手=アマ1、晴れ、気温23・9度、西の風2・4メートル、観衆7152人)

◆美香12位 いい3日間だった
 宮里美香が、はじけるような笑顔を見せた。最終18番(パー5)。グリーン手前からの3打目をピンそば数十センチにつけると、これを難なく沈めてバーディー。大観衆の拍手と歓声に包まれながらホールアウトした。「(大会中は)安定したゴルフができて、今日はノーボギーで回れた。いい3日間だった」。達成感に満ちた表情で振り返った。
 立ち上がりは上々だった。スタートの1番(パー4)をバーディーとすると、5番で約2メートル、6番で約1メートルのバーディーパットを沈め、前半でスコアを三つ伸ばした。このままペースを維持するかに見えたが、後半はパットが決まらないもどかしさを味わった。
 好アプローチを何度も決めながら、バーディーチャンスでカップに嫌われた。それでも「思い通りに打った結果だから仕方ない。パットはその日のフィーリング」とうつむかず、パーで切り抜けた。「地元の皆さんにいいゴルフを見せたかったけど、なかなかできなかった。でも最後にはバーディーを決められて満足だった」とはにかんだ。
 大会を終え、「今年の目標はメジャー大会制覇」と先を見据える。クラブを替え、アプローチのバリエーションも増えた23歳は「新しい宮里美香を見せたい」と気合を入れた。(平安太一)

◆新垣28位 堂々のベストアマ
 最終日は3バーディー、3ボギーのイーブンで終えた新垣比菜(具志川中)。ベストスコアに並ぶ66で回った前日のようにはいかなかったが、通算5アンダーの結果に「満足している」と笑顔だった。
 前半からバーディーチャンスを何度もつくった。しかし最後のパットがなかなか決まらず、ボギー先行の展開が続いた。
 「パットが、ぜんぜん入らず苦しかった。気持ちが折れそうになった」
 しかし、最後の3ホールで二つのバーディー。キャディーを務める父・博昭さんからは「自分の決めたことをしっかりやればいい」と声を掛けられたという。大観衆が待つ18番でもスコアを伸ばし、声援を受けた。
 連日続く大会では、最後に崩れることが多かったといい、今回は「3日間続けてできるようになったことが、進歩したかなと思う」と自己評価。苦しみながらもスコアをキープしたことは収穫だった。
 2年前は予選落ちで大泣きしたが、今回はプロに交じって堂々と上位を狙い、ベストアマも取った。ジュニアの九州、全国大会での優勝を今の目標に挙げ、「将来は自分もプロになって活躍したい」と夢を語った。(宮里努)

観客の声援に笑顔で応えながらホールアウトする宮里美香=10日、南城市の琉球GC(金良孝矢撮影)
18番 多くの観客が見守る中、バーディーを奪い笑顔の新垣比菜