豊見城に空手道会館 知事、近く決定


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 空手道発祥の地・沖縄の発信拠点となる「空手道会館(仮称)」の建設地などを検討する空手道会館基本計画策定委員会は13日までに、建設地を豊見城市の豊見城城址公園跡地とする案をまとめた。

近く仲井真弘多知事が決定する。空手道会館の候補地には豊見城市のほか那覇市、浦添市、沖縄市、糸満市が挙がっていた。委員会は那覇空港からのアクセス、伝統文化の地としての歴史性、宿泊施設などの受け入れ体制、同会館と連携する県立武道館(那覇市)との距離などを検討した。その結果、交通の便が良く、伝統文化の地にふさわしいなどの理由で豊見城市を選んだ。
 豊見城城址公園は03年に閉園した。跡地は、同公園を運営していた岩崎産業(本社・鹿児島県)が所有しており、土地の譲渡に基本的に同意しているという。豊見城市は知事の決定後、土地所有者と売買交渉を進める。県は土地購入に一括交付金を活用する。
 空手道会館建設は、知事が2010年の知事選で公約に掲げており、県は復帰40周年事業として進めている。知事は7日の県議会2月定例会一般質問で「本年度中には建設場所を決定した上で、施設の規模や内容、管理運営計画等を盛り込んだ空手道会館基本計画を策定する」と答弁した。13年度に同会館の設計に取り掛かる。
 県は当初、昨年9月に建設地を決定する予定だったが、検討に時間がかかり、決定が大幅にずれ込んだ。県は12年度当初予算で基本計画等策定事業費として4835万円を計上。13年度当初予算では管理、運営、展示計画の調査検討に2千万円を一括交付金で盛り込んだ。設計費は補正予算で組む。(与那嶺路代)

英文へ→OPG to set up Karate-do Hall in Tomigusuku