4・28政府式典 知事「沖縄切り捨ての日」


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 【東京】仲井真弘多知事は19日午前の沖縄政策協議会で、政府が1952年のサンフランシスコ講和条約発効を記念して4月28日に開く「主権回復の日」式典について、「沖縄にとっては(日本から)切り捨てられた日だ。われわれはちょっと考え方が違う」と開催に不満を示した。

 協議会後、知事は記者団に対し「あそこで沖縄は切られ、主権回復どころか米軍の施政権下に放り込まれ、えらい苦労させられた。今の基地問題はみんなそこから来ており、61年がたってもほとんど変わっていない」と指摘した。
 政府は、都道府県知事らも式典に招くとしているが、知事は「まだ詳細が分からないが、お祝いであるとすれば、何か出にくい。もろ手を挙げてという心境にはならない」と話し、出席に消極的な姿勢を示した。
 安倍晋三首相は協議会冒頭のあいさつで「(式典)実施に当たり、沖縄、奄美、小笠原が戦後の一定期間、わが国の施政権の外に置かれた苦難の歴史を忘れてはならない。沖縄を含めてわが国の未来を切り開いていく、決意を新たにしたと思う」と述べ、沖縄への配慮の姿勢を示した。