南部商、粘り勝つ 県春季高校野球第5日


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浦添―南部商業 1回裏に同点のチャンスとなる右越え三塁打を放つ南部商の比嘉亮太=26日、沖縄セルラースタジアム那覇(諸見里真利撮影)

 第60回県高校野球春季大会(県高校野球連盟主催、琉球新報社共催)第5日は26日、沖縄セルラースタジアム那覇と宜野湾市立野球場で1回戦5試合を行った。

八重山商工は宜野湾に4―1で勝利し、具志川は8―0の七回コールドで久米島を下した。那覇工は北部農林に9―1の七回コールドで勝ち、那覇は6―2で南部農林を破った。南部商業は4―3で浦添との接戦を制した。27日は同スタジアムなどで2回戦8試合が行われ、シードの宜野座や美里工などが登場する。

南部商/比嘉 気持ちの3安打 「勝つことしか考えない」
 南部商業打線はしぶとく、粘り強かった。浦添に先制されて迎えた一回裏、1番・比嘉亮太が右越えの3塁打を放ち、すぐさま同点に追い付いた。1点を追う六回裏には6番の仲村幸次郎が詰まりながらも中前に運び、勝負を決める2点を呼び込んだ。守備も堅実で失策はゼロ。チーム一丸となってリードを守りきった。
 試合は序盤から混戦模様だった。暴投が続出するなど両チームの投手が不調で、逆転と再逆転が続くシーソーゲームとなった。そんな中で、南部商業は強い気持ちを抱き続けた。
 「試合に勝つことしか考えてなかった」と比嘉。高校入学前に浦添と南部商業の試合を見たことがあり、「その時から試合に出ることをイメージしていたので浦添には負けたくなかった」と特別な思いがあったことを明かす。先頭打者として誰よりも先に出塁することを意識し、3安打を放つ活躍を見せた。
 逆転の適時打を放った仲村は、「浦添は強いチームなので打席では気持ちを高ぶらせていた」。次の打者につなげる気持ちで放った打球が逆転打になり、塁上で大きくガッツポーズをして喜んだ。「練習ではエラーばかりだった」という守備も好調で、二回には難しいゴロを3連続で処理した。2回戦で戦うのはシードの興南。「今度も強い相手だけど、粘り強い野球で勝つ」と語った。(平安太一)

<きのうの結果>
▽1回戦
八商工 4―1 宜野湾
具志川 8―0 久米島
 (七回コールド)
那覇工 9―1 北部農林
 (七回コールド)
那覇 6―2 南部農林
南部商 4―3 浦添

<きょうの試合>
▽2回戦
【セルスタ】9時
那覇国際―八重山
那覇商―南部工
南風原―小禄
【宜野湾】10時
浦添商―真和志
中部商―陽明
【北谷】9時
美里工―具志川商
前原―与勝
美里―宜野座