ハンセン機能強化 新戦闘施設、本紙が撮影


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 在沖米海兵隊が米軍キャンプ・ハンセン内の宜野座村福山にある市街地型戦闘訓練施設(コンバットタウン)付近に新たに建設した同様の施設群について、27日までに本紙カメラマンが全容を撮影した。コンバットタウン近くに集落を形成するように、主に大型の建物が約10棟建っている。コンバットタウンの使用も継続されており、ハンセンの機能強化が進んでいる形だ。

 米軍は2008年7月、防衛省と外務省へ、コンバットタウン付近とレンジ16にコンテナ約70個を搬入し、組み合わせて街並みを模した建物を造ると伝えていた。在沖米海兵隊によると、08年に建設して定期的に使用し、「通常訓練を補完する」と説明している。
 1個のコンテナの大きさは横12メートル、縦2・4メートル、高さ2・4メートル。新しい施設群は、コンテナを2段に重ねた上に屋上部分を造り、横に複数並べた大型の建物などがある。コンバットタウンよりも建物数は多い。
 宜野座村によると、1989年のコンバットタウン建設の際、在沖米海兵隊基地司令官から村へ「現在、建設計画に含まれている6棟の建物以上に施設を拡張する計画はない」との確認書が送付された。村と村議会は08年7月、新たな施設の建設について、米軍などに「地域住民の基地負担軽減の強い要望に逆行する」「確約違反は明白」などと建設反対を求めた。
 村は、米軍から施設の完成や使用開始などを伝える文書などを受けた記録はないとしている。
 新しい施設群のある場所では27日、米軍のCH46中型輸送ヘリコプターが降下するのが目撃された。訓練が実施されたとみられる。
 施設群は、本紙カメラマンが今月16日に日本テレビ取材機から空撮した。

従来からある市街地型戦闘訓練施設(コンバットタウン=下)と、新たに建設された施設群=16日、宜野座村の米軍キャンプ・ハンセン(日本テレビ取材機から本紙・花城太撮影)
新たに建てられた戦闘訓練施設