美里、秋王者破る 県春季高校野球第6日


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宜野座―美里 6回表、本塁を狙った走者をタッチアウトにする美里の捕手・比嘉健汰=28日、北谷公園野球場(平安太一撮影)

 第60回県高校野球春季大会(県高校野球連盟主催、琉球新報社共催)第6日は28日、沖縄セルラースタジアム那覇などで2回戦8試合が行われ、昨秋の県大会優勝でシードの宜野座と対戦し、2―1で勝利した美里などが16強に進出した。

具志川商はシードの美里工に9―2で八回コールド勝ち。前原は4―0で与勝を破り、八重山は7―0で那覇国際に勝利した。那覇商は5―3で南部工を振り切り、真和志は6―0で浦添商を下した。小禄は南風原に1―0でサヨナラ勝ち、中部商は2―1で陽明との接戦を制した。29日は同スタジアムなどで2回戦8試合が行われる。

◆美里、好中継 守りがっちり
 先発・諸見里俊太の好投と堅い守りで、美里が昨秋の王者を撃破した。「シード校だったけど、名前で圧倒されないようにした」と諸見里。
 手堅い野球が持ち味の宜野座に何度も苦しめられたが、野手は外野からの中継で得点を阻止するなど、好投と好守備がかみ合って勝利をつかんだ。
 最初のピンチは二回。中前打に暴投と盗塁が重なり、1死三塁となった。しかし、諸見里はコースを突く直球と緩やかな変化球で、宜野座の後続を空振り三振と外野フライに打ち取った。
 1点リードで迎えた最終回は「ボール球を打たせて取ろうと思った」。しかし、四球を与えるなど宜野座の選球眼に苦しんだ。最終打者との勝負はフルカウントにもつれ込んだが、最後は「切れがあった」という直球で勝負を決めた。
 守備の見せ場は六回に訪れた。1死一塁の場面で左越えの長打を浴びたが、左翼と遊撃の中継で本塁を狙った一塁走者を刺した。
 遊撃の池宮城広也は「練習通りのプレーができた」と笑顔。本塁で走者を刺した捕手・比嘉健汰は「今日はどうしても勝ちたくて必死だった」と振り返る。
 シード校を破りチームは勢いづくが、諸見里は「次も挑戦者のつもりで挑みたい」と気持ちを引き締める。比嘉は「次の試合も必ず勝つ」と力を込めた。
(平安太一)

<きのうの結果>
▽2回戦
具志川商 9―2 美里工
  (八回コールド)
前原 4―0 与勝
八重山 7―0 那覇国際
那覇商 5―3 南部工
真和志 6―0 浦添商
小禄 1―0 南風原
中部商 2―1 陽明
美里 2―1 宜野座

<きょうの試合>
▽2回戦
【セルスタ】9時
宮古―豊見城
首里―コザ
南部商―興南
【宜野湾】10時
八商工―具志川
那覇工―那覇
【北谷】9時
北谷―北中城
本部―糸満
北山―読谷