沖尚高と盈進中高「平和受け継ぐ」 沖縄戦、基地学び交流


社会
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 広島県の盈進(えいしん)中学高校と沖縄尚学高校の生徒約70人が24~28日、県内で平和学習プロジェクト「高校生平和サミット」を開催し、交流を深めた。戦跡や米軍基地などを巡り、27日には那覇市で活動報告会を開き「平和のバトンを受け継ぎ、より良い社会を築くために貢献していく」との平和宣言を読み上げた。

 盈進中学高校は日ごろから平和や人権、福祉への貢献をテーマに活動している。同プロジェクトは2007年から始まり、高校生として地域や国際社会の平和、人権、福祉にどう貢献できるかを考えてきた。生徒は春休みを利用し、沖縄と広島を相互訪問し、それぞれの戦争の歴史などを学び、友情を育んでいる。
 沖縄での開催は3回目。沖縄尚学高校の生徒が案内役を務め、盈進中学高校の生徒達に白梅学徒隊の足跡や米軍普天間飛行場などを案内した。沖縄尚学高校2年の米須美希さん(18)は「3カ月前から毎日放課後に沖縄戦や基地問題を学んだ。沖縄のことを知っていると思っていたけど、知らないことが多いと再認識した」と話した。
 盈進中学高校2年の井上裕紀君(17)は米軍普天間飛行場を目にし「米軍機の騒音がうるさかった。テレビではなく、実際に見ないと分からない」と述べた上で「弱者に思いを寄せないと平和をつくれない。その先陣を切っていこうという気持ちだ」と、平和への思いを新たにしていた。