オスプレイ 騒音拡大 実態把握へ 中部3市町村


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 オスプレイや戦闘機などによる航空機騒音の実態を把握しようと、基地周辺で騒音測定器を増設・新設する市町村が相次いでいる。米軍普天間飛行場を離着陸する航空機の飛行経路下にある北中城村は一括交付金を活用し、3カ所に測定器を新設した。

沖縄市も一括交付金を使い測定器の機種を更新したほか、同市東部地区で2器増やした。嘉手納町は防衛省の交付金を使い、町内3カ所の測定器を更新した。
 北中城村は村大城・荻道・熱田の3カ所に設置し3月25日から測定を始めた。荻道で同27日に最大92・7デシベルを記録するなど、連日90デシベル(騒々しい工場内に相当)前後を記録。大城でも90デシベル近い騒音が発生しており、設置によって騒音被害の実態を知る効果が出ている。
 同村では過去に、沖縄防衛局による測定結果が環境基準値を超えなかった。新垣邦男村長は「騒音は拡大しているが、国のデータはそれを反映していない。国任せにせず実態把握し、数値が出たら現実を国に訴えて対応を求めていきたい」と語った。
 沖縄市が増設したのは宮里、比屋根の両小学校。いずれも普天間飛行場の延長上に位置し、オスプレイなど航空機騒音への苦情が近年激増している。今回の増設で、同市内の測定器は6カ所となる。市は「これにより測定は沖縄市全域をカバーできるようになる」(基地政策課)と説明する。
 嘉手納町は屋良、嘉手納、兼久3カ所の測定器を更新し、4月1日から運用開始する。