中核市那覇が始動 県から2490事務移譲


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移行式典でくす玉を割り、中核市スタートを祝う関係者ら=1日午前、那覇市泉崎の那覇市役所1階ロビー

 那覇市は1日、県内初となる中核市に移行した。全国で42市目。保健所の設置、身体障害者手帳の発行、保育所や特別養護老人ホームの設置許可など2490項目にわたる事務が県から移譲された。

県都・那覇が地方行政の権限を強化することで、市民のためのサービスの充実と、先駆的な取り組みに期待が寄せられている。
 中核市誕生を記念し、午前8時から、那覇市役所1階ロビーで移行式典が催され、市の職員や市民、関係者が集まり、中核市・那覇のスタートを祝った。
 仲井真弘多知事から翁長雄志市長に、事務引き継ぎ書が手渡された。
 式典で翁長市長は「中核市に踏み出す記念すべき日となった。本市のみならず、県全体の飛躍につながる大きな一歩になると確信している」と述べた。永山盛廣那覇市議会議長は「議会の政策提案機能の強化に努め、中核市にふさわしい、市民のためのまちづくりを徹底させる」とあいさつした。
 仲井真知事は「中核市として新しい時代への扉を押し開き、日本にとどまることなく、アジアの拠点として全体の発展をけん引してほしい」と期待を込めて祝辞を述べた。
 市長、知事、那覇市自治会長会連合会や那覇市協働によるまちづくり推進協議会などの代表者がくす玉の綱を引くと「中核市『那覇市』誕生!」と書かれた垂れ幕が躍り、参加者から歓声が上がった。
 午後には那覇市与儀で那覇市保健所開所式が開かれ、県の中央保健所から正式に移行し、始動した。
 市独自の保健所設置は中核市移行で、県から市に移譲される業務の4割を占める。国吉秀樹那覇市保健所長は「頼れる保健所、フットワークの軽い保健活動を目指す」と意気込んだ。

英文へ→Naha starts as regional hub city in Okinawa