北山、サヨナラ勝ち 県春季高校野球3回戦


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北中城―北山 延長11回裏、1死三塁で北山の宮城竜平がサヨナラの適時打を放つ=1日、北谷公園野球場(諸見里真利撮影)

 第60回県高校野球春季大会(県高校野球連盟主催、琉球新報社共催)第9日は1日、北谷公園野球場などで3回戦4試合を行い、今大会初の延長戦で北中城にサヨナラ勝ちした北山などがベスト8進出を決めた。

糸満はシード校を撃破した豊見城と対戦し、9―2の八回コールド勝ち。八重山商工は2―1のサヨナラ勝ちで首里との投手戦を制した。興南は10―4で那覇工を破った。八重山もすでに8強進出を決めており、八重山勢が2校同時に進出するのは3年ぶり3度目。2日は同球場などで準々決勝4試合が行われる。

◆宮城 勝利へ執念打
 勝利に向かう強い思いがサヨナラ打を生んだ。同点で迎えた延長十一回裏、1死三塁。北山の7番・宮城竜平が打席に立った。
 この日は無安打と振るわなかったが、「チームに迷惑を掛けていると思ったので、自分が走者をかえしたかった」。2ボール2ストライクと追い込まれた6球目。高めに浮いた変化球を振り抜くと、打球は中前に抜けた。「みんなの勝ちたいという気持ちも後押ししてくれた」。宮城は笑顔で振り返った。
 初回、北中城に4安打を許して先制されたが、北山ナインは焦らなかった。「冬場の練習で力は上がっていたし、絶対にひっくり返せるからいつも通り行こうと話した」と神谷善隆監督。
 序盤は北中城の先発・仲宗根亨の好投に苦しんだが、五回裏にマックスウェル・ジェリーの三塁打などで1点を返し、七回裏に安座間海の二塁打で逆転に成功した。「相手投手のタイプを見極める能力が上がっている」と神谷監督はナインの成長に舌を巻いた。
 八回表に同点に追い付かれたが、延長戦では先発の平良拳太郎が踏ん張った。十一回表に2死満塁のピンチを迎えたが、「ここを抑えたらみんなが打ってくれる」と自らに言い聞かせ、後続を空振り三振に仕留めた。
 平良は「延長でもまだまだ投げられる自信はあった」と振り返り、「次の試合も自分たちの野球をやって勝ちたい」と力を込めた。
(平安太一)

<きのうの結果>
【3回戦】
糸満 9―2 豊見城
 (八回コールド)
北山 4―3 北中城
 (延長十一回)
八商工 2―1 首里
興南 10―4 那覇工

<きょうの試合>
▽準々決勝
【宜野湾】10時
真和志―中部商
八商工―興南
【北谷】10時
前原―八重山
糸満―北山