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県春季高校野球 初の頂点へ、あす決勝

 第60回県高校野球春季大会(県高校野球連盟主催、琉球新報社共催)第11日は4日、北谷公園野球場で準決勝2試合を行い、真和志と北山がともに初の決勝へ駒を進めた。真和志は延長十一回、3―2で八重山にサヨナラ勝ち。エース平良拳太郎の力投が光った北山は4―1で八重山商工を破った。最終日の6日は、決勝を宜野湾市立野球場で、3位決定戦は石垣市中央運動公園野球場で行う。

◆北山、要所締め 平良、ピンチ救う気迫の投球
 監督にささげた全力投球が試合の流れを変えた。八回表2死満塁。北山のエース・平良拳太郎は、八重山商工の後原大輝を打席に迎えた。3ボール2ストライクにもつれ込み、投じたのは内角の直球。後原のバットは空を切った。「今日は監督の誕生日だったので、絶対に抑えたかった」。右腕の気迫のこもった一球はチームに勢いを与え、直後の追加点につながった。
 流れは完全に八商工にあった。六回から疲れが出始めた平良の直球は本来の切れがなく、甘く入った変化球を痛打されるようになった。六回に1点を返され、迎えた八回表のピンチ。平良がベンチに目を向けると、神谷善隆監督は険しい表情をしていた。「監督を笑顔にしよう」。父親のように慕う監督に勝利を届けるため、平良のギアが入った。
 直後の八回裏には北山の6番・神谷塁が「投手が抑えてくれたから絶対に得点しよう」と、相手を突き放す適時二塁打を放った。神谷監督とは親子で「試合前からヒットをプレゼントしようと考えていた」と特別な思いを込めた一打だったことを明かす。神谷監督は「これ以上のプレゼントはない」と目を細め、「今日はみんながよく頑張ってくれた」とチーム初の決勝進出を喜んだ。(平安太一)

◆真和志、譜久村大車輪 同点打に延長サヨナラ打
 譜久村誠悟の打球が中前へ鋭く抜けると、スタンドの大歓声に乗って三塁走者が本塁に飛び込んだ。真和志が劇的なサヨナラ勝ちで初の決勝進出。満塁策を取った八重山バッテリーとの勝負を制した譜久村は「最高です」と声を弾ませた。
 今大会初先発の山入端立郎が四回に先制を許し、エース譜久村がマウンドへ。直後に追い付くも、再び七回に勝ち越される我慢の試合となった。しかも2点目は守備のミスから取られる嫌な流れ。それでも真和志ナインに焦りはなく、接戦を楽しんでいる雰囲気さえあった。上原匡孝監督も「何とか攻めよう、勝ってやろうという気持ちが見えた」と振り返る。
 土壇場の九回、反撃ののろしを上げた。砂邊大州の中前打と犠打で1死二塁とし、譜久村が外角の球を右翼線へはじき返し同点に。十、十一回の守りを三者凡退で抑え、流れを完全に引き寄せた。
 準々決勝まで一人で投げ抜き、わずか1失点の譜久村も、この日は疲れが見えた。1点を争うような競り合いも今大会初だった。上原監督は「この試合を勝てたことがまた一つ自信になるだろう」とうなずいた。
 決勝に向け砂邊が「攻めの野球をしたい」と言えば譜久村は「優勝とか決勝とか意識せず普段通りのことをやれば勝てる」。普段着野球で頂点まで駆け上がるつもりだ。(大城周子)

<きのうの結果>
▽準決勝
真和志 3―2 八重山
  (延長十一回)
北山 4―1 八商工

<あすの試合>
▽3位決定戦
【石垣】13時
八重山―八商工
▽決勝
【宜野湾】12時半
真和志―北山


八重山―真和志 11回裏、サヨナラ勝ちを決めて喜ぶ真和志ナイン=4日、北谷公園野球場(諸見里真利撮影)

北山―八商工 最後の打者を内野ゴロに打ち取り、喜びを爆発させる北山のエース・平良拳太郎=4日、北谷公園野球場(金良孝矢撮影)


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