知事、返還の実現強く要望 普天間返還時期に不満 防衛相と会談


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嘉手納基地より南の米軍施設・区域の返還・統合計画について仲井真弘多知事(左から3人目)に説明する小野寺五典防衛相(右から3人目)=6日午前、那覇市のANAクラウンプラザホテル沖縄ハーバービュー

 小野寺五典防衛相が6日午前来県し、那覇市内のホテルで仲井真弘多知事と会談した。仲井真知事は、5日に発表された嘉手納基地より南の米軍施設・区域の返還に関する返還・統合計画について「なかなかそう(計画通り)いかないのが米軍基地返還の歴史だ。現実のものになるよう願いたい」と返還計画の着実な実施を強く要望した。

 知事は会談後、「普天間飛行場もそのまま残るとすれば普天間に引きずられて、またパッケージかという印象は受ける。だがよく精査したい」と述べた。普天間の返還が2022年度以降になっていることには「長すぎる。9年から10年あのまま固定化ということだ。もっと早い方法を考えないと」と不満を表明し、県外移設を求める意向を重ねて示した。
 会談で小野寺氏は返還・統合計画について「最終的には沖縄のさらなる将来的な発展のためにつながると確信している」と述べ、県内移設を前提とした計画に理解を求めた。普天間飛行場の名護市辺野古移設については双方、触れなかった。
 小野寺氏の来県は就任後2回目。会談後、キャンプ瑞慶覧を視察した後、那覇市内のホテルで基地関連の市町村長と会談。その後記者会見し、帰京する。
【琉球新報電子版】