沖芸大OBが新作組踊初演 「天の川恋物語」


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新作組踊「天の川恋物語」で恋に落ちる彦星(川満、手前右)と朱織(西村、同左)=3月31日、浦添市の国立劇場おきなわ

 県立芸術大学琉球芸能専攻の卒業生らでつくる「沖芸大琉球芸能専攻OB会」の第4回定期公演「若い息吹!碧の魅力!」が3月31日の昼と夜、国立劇場おきなわで行われた。

20代が中心の11~19期生で実行委員会を構成し、若手の活気あふれる舞台を展開。公演実行委員長の岸本隼人が初の脚本・演出を務めた新作組踊「天の川恋物語」はシンプルな構成でさわやかな恋物語を描いた。
 「天の川―」は天界の彦星(川満香多)が山猫大主(玉城匠)や山猫1(古謝渚)、山猫2(上地美妃)にだまされて地上へ落とされ、助けられた朱織(西村綾乃)と恋をする筋立て。彦星役の川満と朱織役の西村は出会いから別れ、再会までをめりはりをつけて表現。玉城、古謝、上地は、いたずら好きな山猫たちをコミカルに演じ、笑いを誘った。
 地謡は「女性地謡の会しほら」メンバーらを含む構成。女性の柔らかな歌三線で、別れの場面や再会の場面などで恋物語を引き立たせる独唱が印象的だった。
 昼夜とも「春や春」、古典音楽独唱3題、「天の川恋物語」を披露。昼は「本嘉手久」「ヤカラ」など、夜は「本貫花」「四つ竹」に加え、創作「世果報口説」(宮城由美子作)なども披露した。