“理想のお産”助産師と 母子未来センター初出産


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
センターで初めて男の子を出産した石田友理さん(左)と県助産師会の桑江喜代子会長=9日、沖縄市の県助産師会母子未来センター

 【沖縄】出産や子育てなど女性や子どもの健康を総合的に支援しようと県助産師会が3月に沖縄市に開所した「母子未来センター」で7日、初めての出産があった。

南城市の石田友理さん(37)が、夫・俊輔さん(44)と長女・空ちゃん(6)の立ち会いの下、3640グラムの男の子を出産した。センターは助産師が出産を手助けする助産所の一つ。助産師会によると、沖縄では医師のいる病院で出産する女性がほとんどという。
 桑江喜代子県助産師会会長は「医療的な介入をせず自然なお産を希望する人も増えており、産み方には選択があっていい。助産所で産みたい人の希望に応えられる施設にしたい」と語った。
 センターは妊婦健診などを行う外来施設のほか、助産師が出産を手伝い、できるだけ自由な体勢で産むフリースタイル出産のための分娩(ぶんべん)室がある。血液検査や健診で異常がない正常な妊娠であればセンターでの出産が可能だ。地域の産婦人科医院や病院との連携態勢も取っている。
 石田さんは空ちゃんと長男・草太ちゃん(3)を横浜市の助産院で出産した。3人目の出産場所も「助産師さんと一緒にどんなお産にしたいのかを話し合い、一緒に作り上げるところが良い」とセンターを選んだ。