埋め立て申請 県、33件補正要求 土砂、明確な記述なし


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県が求めた補正のポイント

 県は12日、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に向けて沖縄防衛局が提出した埋め立て承認申請書について、記述の不足部分など13項目計33件の補正を同局に求めた。県はこれまで埋め立てに使う土砂の採取場所や量、搬入経路などの明示を求めていたが、防衛局は申請書で具体的に記述していなかった。補正について県は6月11日までの回答を求めている。

 土砂の採取場所について防衛局は申請書に「沖縄、九州、瀬戸内海」とのみ表記し、市町村など具体名を明記していなかったことが今回明らかになった。
 県は埋め立てた場合に使えなくなる恐れがある辺野古漁港の防波堤などに関し、設置者である市の同意書か、同意が得られない場合はその理由を記した書類を添付することも求めた。土砂に含まれる有害物質の有無などの調査結果の記載も要求。補正内容はホームページで公開した。
 防衛局の補正提出後の告示・縦覧の開始までに2~3週間を要する見通し。縦覧は県本庁舎や北部土木事務所などで3週間実施し、その後、内容審査や市などの意見聴取を経て知事が承認可否を判断する。
 県は埋め立て申請から知事の判断までの標準的な処理期間を6カ月半~8カ月半としているが、申請書に添付された環境影響評価書の審査にもかなりの時間を要することから、長期化する可能性も排除してない。
 県の補正要求に対し防衛局の武田博史局長は同日、「内容を十分に精査し、丁寧かつ適切に対応する」とコメントした。

英文へ→OPG asks government to correct land reclamation application