「戦争終わっていない」 米テレビ大手・NBC電子版


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◆沖縄の基地反対 報道
 【米ワシントン13日=島袋良太本紙特派員】米テレビネットワーク大手NBCは13日の電子版で「沖縄はまだ戦争が終わっていない」と題し、米軍普天間飛行場の辺野古移設に対する県民の反対を報じた。「日本は主権回復から61年の節目を祝おうとしているが、ある地域は反対している」とも紹介し、サンフランシスコ講和条約で日本から切り離され、今も基地問題に悩む沖縄と日本政府の温度差も取り上げた。

 記事は辺野古移設に「多くの県民が不満を抱いている」と指摘。しかし日米政府は現行計画を変える様子はなく、県民の戦いが続く見通しだと報じた。国防総省が嘉手納より南の返還・統合計画の意義を強調していることに関しても「県民の視線は沖縄に新たな基地を造ること自体にも注がれている」と指摘した。
 海兵隊広報担当者の「この島が太平洋地域でいかに重要か、米国とその重要な同盟国である日本にとって、県民のサポートがいかに大切かを知ってもらうためベストを尽くしている」といった声も掲載した。
 移設の経済効果に当初期待していたという辺野古住民の男性が「既に基地に囲まれ、新基地ができれば海まで占拠される」と反対に転じた例も紹介。男性は「本土を守るため沖縄戦で20万人が命を落とした。まだ沖縄を傷付けるのか。できるだけ基地は米本国に持って帰って」と訴えた。