高齢者へ新サービス 沖縄ファミマ、弁当配達


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沖縄ファミリーマートが本格参入する高齢者向け弁当配達事業=15日、那覇市港町の同本社前

 沖縄ファミリーマート(那覇市、糸数剛一社長)は5月1日から、県内高齢者向け弁当宅配サービスを始める。コンビニ以外の本格的な新規事業展開は同社初。高齢者専用に塩分や食感を調整した弁当を無料で配達する。

配送エリアは那覇、浦添、豊見城の3市を中心に展開し、2、3年内には本島中北部、離島地域にも展開する計画。直接手渡しすることで独居老人の安否確認機能も併せ持つ。将来的には、弁当配達とともに既存のコンビニ商品の配送も視野に入れている。
 県内でも今後進んでいく少子高齢化や単身世帯の増加を見越した新事業展開。拡大するコンビニ業界の業態変化にいち早く対応する狙いもある。
 ファミリーマートグループ子会社で、全国300カ所で高齢者専門に宅配弁当事業を展開するシニアライフクリエイト(東京、高橋洋社長)の「宅配クック123(ワン・ツゥ・スリー)」に沖縄ファミリーマートが加盟し、県内の配達業務を運営する。
 沖縄での弁当製造・配達は沖縄ファミリーマート内に設置するシニアライフクリエイト那覇中央店が担当。今後、配送ルートの展開に応じてアルバイトなど雇用も拡大させる。福祉施設のケアマネジャーの紹介による配達も予定している。
 15日、会見した糸数社長は「今後は高齢者の比率が高まる。会話しながら在宅確認する社会的意義も大きい。このマーケットは必ず広がり成長性は高い。近くのファミリーマート加盟店の商品も一緒に持って行くことで、確実に売り上げ拡大にもつながる」と新事業展開の意義を強調した。
 ファミリーマートグループは全国5地域でコンビニ店舗の商品の宅配も行う「買い物お助け便」も始めており、今後3年で3千店に導入する。