男子62キロ級・糸数、大会新V 重量挙げ全日本学生選抜


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 重量挙げの第10回全日本学生選抜大会が20日、埼玉県上尾市のスポーツ総合センターで行われた。男子62キロ級の糸数陽一(豊見城高―日大)がジャーク162キロとトータル293キロで大会新記録、スナッチは131キロの大学新記録をマークし、優勝した。

同階級の2位はトータル257キロの玉寄公博(南部工高―日大)だった。男子77キロ級では、平良勇祐(南部工高―法大)がトータル270キロで4位に入った。

◆圧倒的強さ 糸数、視界は世界のみ
 リオ五輪出場を目指す実力者が貫禄を見せた。男子62キロ級の糸数陽一がスナッチで大学新記録、ジャークで大会新記録をマーク。本人はトータル293キロの記録に「300キロの日本記録しか見ていなかったから正直悔しい」と肩を落としたが、2位に36キロの大差を付けての優勝だった。
 1~3月に合宿練習を重ね、上り調子だったという。最初の試技で失敗したスナッチは目標より4キロ少ない131キロ。ジャークは1回目で162キロを上げて早々と大会記録を塗り替えたが、自身の持つ日本記録(166キロ)の更新を狙って挑んだ167キロは2回連続で失敗。「本番で一本一本しっかり上げる難しさを感じた」と話す。
 今年は大学最後の年。日本記録更新の先に、ユニバーシアードでの金メダル、世界選手権で表彰台と飛躍を見据える。

◆玉寄、口をつく反省 直前に痛めた腰影響
 糸数に次いで2位に入った同じ大学の後輩、玉寄公博も「もっといい結果を出したかった」と反省が口をついた。
 今年初の試合に意気込んでいたが、直前で腰を痛めたせいで十分に力を発揮できなかった。ジャークは自己ベストの147キロに近い144キロを上げて自己評価も「そこそこ良かった」。腰の痛みが気になり2度失敗したスナッチが響いた。
 昨年は試合で結果が出せず苦しい1年だった。今年に入って記録が伸びるなど手応えを感じており「早く治していい流れを止めないようにしたい」と誓った。