宮古島にハブ 発見者「恐ろしい」 市民動揺「どう見分ける」


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宮古島でサキシマハブが見つかった場所

 【宮古島】「ハブがいない島」として知られる宮古島に突如現れたサキシマハブ。発見現場は市街地に隣接した公園で、夕方にはウオーキングを楽しむ市民の姿も見られる憩いの広場だ。市民からは「どう見分けたらいいのか」と動揺する声が上がった。

 最初に発見した19歳の男性会社員は19日正午から午後1時ごろ、ひらりん公園で昼食を取っていたところ、近くに動くものが目に入った。近寄って見ると頭をもたげて威嚇してきたという。素手で首を捕まえて持ち上げると、頭部が三角形をしており「メディアで見たハブではないか」と感じ、手持ちのペットボトルに入れた。
 男性は「ハブと確認され、びっくりした。今考えると手を出したことも恐ろしい。もう見たくない」と声を震わせた。
 兵庫県立大の太田英利教授(爬虫・両生類学)は「宮古島では約2万年から3万年前まではハブがいたが、それ以降に滅びたので、繁殖することはあり得ない」と指摘。サキシマハブが見つかった理由として「おなかに卵を持った雌が運び込まれた後に卵を産んだか、個体が荷物に紛れて入ってきた可能性がある」と推測した。生態系への影響については「繁殖集団として定着して初めて出てくるものなので、今回は影響が出る可能性はものすごく低い」と話した。