神森(男子)美東(女子)制す 県中学校春季ハンド


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 ハンドボールの第41回県中学校春季選手権大会最終日は28日、東風平運動公園体育館で男女の決勝までを行った。女子は美東が28―17で神森を下し、初優勝を飾った。

男子は神森が36―26で具志川を圧倒し、6年ぶり12度目の頂点に立った。

◆全国経験、大きく成長/美東 初の栄冠
 3月の全国大会で3位入賞を果たした美東は、大舞台を経験し着実に力をつけてきた。一昨年覇者の強豪・神森を相手に、決勝は11点差で勝ち、初の栄冠をつかんだ。
 序盤は速攻の好機でもパスミスが重なり、一時はリードを許した。しかし、6―7の1点を追う場面で左45度のエース・金城菜摘が相手守備の隙間から力強いロングシュートを決めると、右サイドの城間陽菜も角度のない場所からシュートに成功。チームは4連続得点で逆転した。
 2点差をつけて折り返した後半も、金城、城間らが得点を重ねると、勢いを増した。GKで主将の具志堅夏美が、ポストプレーで至近距離から放たれたシュートも止めるなど好セーブを連発。チームは最高8連続得点を決め、粘る神森を引き離した。
 「落ち着いたプレーができた」と振り返るのは、サイド攻撃が光った城間。全国大会を終えてから、シュートフォームをよりダイナミックな動きに変え、球威を増したそうだ。
 それでも「シュートを入れた分だけ、外してしまったのも多かった」と、反省を口にした城間。「シュートの精度を高めるのはもちろん、1対1の当たりも強くして、夏の中学総体で全国制覇したい」と、大舞台へのリベンジを誓った。(仲本文子)

◆多彩な攻撃披露/神森 6年ぶり頂点
 持ち前の粘り強い守備と、攻守の切り替えの速さで6年ぶりの優勝を決めた男子神森。前半から具志川を相手に多彩な攻撃パターンを披露し、36―26で圧勝を収めた。
 序盤から統制の取れたプレーを展開した。主将でセンターの平仲航が鋭いロングシュートを決めれば、池原諸有紀は場面に応じてセンターと左サイドにポジションチェンジし、相手を翻弄(ほんろう)。課題とされてきた守備からの速攻も飛び出し、前半だけで14点差。後半もポストプレーなどで粘る具志川に速攻、スカイなどで応戦し、力の差を見せつけた。
 「前半で差がついていたから、強気で攻められた」と振り返る平仲。池原も「速攻を狙っていたので、決められて良かった」と話した。

女子決勝 美東―神森 右サイドからシュートを放つ美東の城間陽菜=28日、東風平運動公園体育館(山城博明撮影)
男子決勝 神森―具志川 鋭いロングシュートを放つ神森の平仲航主将