琉球新報社 広島在住でダイビング目的で来沖した中本めぐみさん。沖縄の友達に誘われ、４月２０日に渋々ジギングへ行くことになった。出船地の国頭村安田までは那覇から２時間半以上もかかる遠い場所だ。釣船は流星丸で、大物を釣らせると、釣り人の間では有名な船だ。友達に釣り方を教わりながらジギングを始めてみると、スマガツオや、キハダなどが面白いように釣れた。
そして午後３時、中本さんのタックルに大物ＧＴ（ロウニンアジ）がヒット。一気に５０メートルほどラインを引き出された。必死に竿を支える中本さん。しばらくはラインを回収するどころか、どんどんラインが出ていく。大物と確信した船長が、船で追ってフォローを入れる。
中本さんのタックルは、ＰＥ１・５号にリーダーはフロロ８号と細い仕掛けのため、無理はできない。ラインを巻いては引き出される膠着（こうちゃく）状態がしばらく続いた。しかし、４０分もの死闘に体力は限界。メンバーに代わってもらい、しばらくすると、ゆっくり魚とアングラーの距離が縮まってきた。１時間弱のファイトにさすがの大物も海面に横たわった。これが３５キロのＧＴで、中本さんにとって一生の思い出となる１尾となった。流星丸（０９０・５７４０・０９２５）
（おきなわ釣王国社・仲栄真修）
