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オスプレイ12機追加 夏に普天間配備

 【米ワシントン29日=島袋良太本紙特派員】小野寺五典防衛相とヘーゲル米国防長官が29日午後(日本時間30日未明)、米国防総省で会談した。ヘーゲル氏は昨年10月に垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ12機を配備した米軍普天間飛行場に、今年夏にさらに12機配備することを説明、小野寺氏が了承した。

同飛行場の名護市辺野古移設や在沖米海兵隊のグアム移転など、在日米軍再編計画を着実に進めることも確認した。追加配備の発表に県内では強い反発の声が上がっている。
 追加配備するオスプレイは山口県の岩国基地に陸揚げし、普天間へ移動する。小野寺氏は昨年9月の日米合同委員会で合意した安全対策の徹底を求め、日本本土への訓練移転に関する議論の加速を要請した。
 米軍再編について両氏は「普天間移設に関する埋め立て申請と嘉手納より南の返還・統合計画が負担軽減の重要なステップだ」との認識で一致した。
 中国の増強を念頭に、自衛隊と米軍の連携の在り方を定めた日米防衛協力指針(ガイドライン)を数年かけて見直すことにも同意。自衛隊の役割拡大や米軍との連携強化を議論する。情報収集や警戒監視などの共同行動に関する作業部会の設置も発表した。
 尖閣問題でへーゲル氏は「領有権に特定の立場を取らないが、日本の行政管理下にあると認識する。日米安保条約上の義務が適用される」と述べ、尖閣が同条約の適用対象だとの見解を重ねて表明。「現状の変更を試みる力によるいかなる一方的な行為にも反対する」とも語ったが、記者会見で「平和裏に協力的に当事者が話し合って解決すべきものだ」と述べ、対立の先鋭化に懸念も示した。
 北朝鮮による核開発など朝鮮半島情勢の緊迫化についてはヘーゲル氏が会見で「『核の傘』を含む米国の抑止力による日本防衛に揺るぎはない」と述べ、強い危機感を示した。
 ヘーゲル氏は弾道ミサイル発射の動きを見せる北朝鮮を「最も明白な脅威」と批判。両氏はミサイルを精緻に追尾できる高性能な米軍Xバンドレーダーの京都への追加配備を早急に進めると確認した。日米に韓国を加えた3カ国が緊密に連携し警戒を継続することも申し合わせた。
 両氏は年内に日米安全保障協議委員会(2プラス2)を開くことも合意。小野寺氏はガイドライン見直しや沖縄基地問題が議題になるとの見通しを示した。
 両氏がそれぞれ防衛閣僚に就任後、直接会談するのは初めて。